カーブド・アイボリー ブローチ 《光を求めて》 ドイツ 1840〜1850年頃 6,7m×6,5cm Sold カーブド・アイボリーの鹿のモチーフとしては、過去32年で最高傑作! 僕にとってはいろいろな意味で思い出深い作品です。 このようは繊細至極のカーブドアイボリーはスイスとの国境付近のドイツの村で作られた物ですが、主なモチーフとしては鹿、犬、馬が代表的なものです。その中でも鹿のモチーフが最も多いのは、その地域に鹿が多く生息していたからでしょう。 この作者は、間近で鹿を良く観察していたからこその、鹿の細部までの見事な彫りには見惚れます! 五頭の鹿のそれぞれ違う動きのあるポーズを彫っているのが素晴らしい! 厚みのある象牙を湾曲にカットして立体感を出してあるのも非常に珍しいです。
足を極端に細くしているのは、繊細な彫りを強調する為だと思います。 このように一つの象牙からすべて掘り出すには、絶対にミスは許されないことなので、繊細であればあるほど難しい作業なのです。 現代の作家と称する日本人が作った物で、このようなカーブドアイボリーを再現したと称している物を見たことがありますが、繊細さの度合いがまるで違い、その出来映えは提灯に釣り鐘、月にスッポンと言ったところです(笑)それで価格はアンティークの3〜4倍もするんだから笑止千万! 僕が初めてロンドンに買い付けに行った32年前は、このようなカーブドアイボリーは全く注目されることも無くて、店のショーケースの片隅に埃だらけでほっぽってあったのです。 僕は初めて見た時は感動しましたね〜♪ 器用なのは日本人だけじゃないんだってね・・。 この作品は、どこかのHPにも載っていますが、紛れもなく僕が買い付けて僕が売った物なのです。 これを買い付けた頃は、神楽坂でたった独りで仕事をしていましたが、時間の余裕があったので、このような優れた作品には、イメージ画像を作ってHPに掲載したのです。
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