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全てオリジナルで素晴らしいコンディションの古代フェニキアのシグネット・リングです! 大英博物に展示されているリングは、シャンクの両端のコイルの巻もゆるんでいて、ベゼルにはスカラベの取れたような残骸だけが枠にのこっていました。 磨いた小石に穴を貫通させ、片面に二つのアルファベット様の文字が刻まれています。 シャンクにコイルを巻いたスイベル・リングは、エジプト風ですが、シャンクにエレクトラム(自然に産する金と銀の混合物)を使っていることや、ベゼルがスカラベやスカラベ状の宝石になっていないことなどから、エジプトの影響が薄れた後のフェニキアだということがわかります。(スカラベは人気のモチーフとして後のエトルリアなどでも作られ続けていますが。) フェニキアは、地中海の東岸に位置し、地理的には現在のレバノンにあたります。 古代世界で最大の海上交易文明を誇った彼らの船は、アフリカ大陸の北岸で交易していたことが知られています。1000BC頃カルタゴを建国しています。 エレクトラムは、銀と金の自然に発生した合金で、古代では広く使われていました。ギリシア人は、「白い金」と呼びました。 様々な古代文明がエレクトラムで貨幣を作りました。(下で説明しています) エジプトのピラミッドやオベリスクの頭頂部にはエレクトラムが使われているものがあります。
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フェニキア 紀元前8世紀頃 |
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面白い模様の小石に、「雨」に見える謎の文字を彫っていますが、これはフェニキア文字ではありません。 シャンクがしっかりした良い作りなのは、もしかしたら、重要な印章として作られた指輪で実用面のことを考えてのことかもしれません。
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海洋貿易国であるフェニキアは、1200BC から 800BC に最盛期を迎えました。 フェニキアという名の語源は、輸出品として名高い貝紫の染料に由来すると言われています。 船材にレバノン杉という優れた木材を用い、アフリカ北岸からイベリア半島南部にまで進出しました。 国といっても、明確な国境線があるわけではなく、現在のシリアの沿岸に、テュロス、シドンなどの都市国家を本拠地として、地中海に進出し、北アフリカにはカルタゴを建設しました。 カルタゴはフェニキア本土が衰退してから後もローマに滅ぼされるまで繁栄していました。 |
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フェニキアの貿易圏 Wikipedia |
シグネットリング 前800−前300 サルジニア島。金のスイベルにグリーンジャスパーのスカラベをセットしてあります。リングの断面は丸いのだが、内側をかなり平らにして、真ん中にかけて太くしています。スカラベの頭は大きく、背中は小さく、羽を縁取りしています。意匠:尖った帽子を被った人物が玉座に座っている。左手を上げ、右手は、上方の笏(しゃく)をもっています。彼の前には、三つの花の頭のある香炉があります。大英博物館。 |
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スカラベ リング。前800−前300 サルジニア島。金でマウントされたグリーンジャスパーのスカラベを金のスイベルにセットしています。女神ハトホルの頭部が彫られています。大英博物館。 |
スカラベ リング グレコペルシア サルジニア島 前600。グリーン、ジャスパー、ゴールド。ライオンの皮を頭から被り背中になびかせたヘラクレスが左に向かっている様子をジャスパーに描いています。彼は右手に弓を持ち、左手に棍棒を握り、頭の上に振りかぶり打ち降ろさんとしています。宝石は、装飾品としても、印鑑としても使用されましたが、彫刻などのような他の美術品に見られるような神話上の人物が彫ってあることがあります。The Walters Museum |
ガラス ペンダント。前400中から前300。フェニキアかカルタゴ。2.7cm. The Metropolitan Museum of Art |
テラコッタ 水差。750−600BC。キプロス。チュニックを着て、二本の槍を持っている黒人を描いた水差。黒人は、前7、8世紀のフェニキア美術と、他の青銅の像に出てきます。しかも、ギリシアの歴史家ヘロドトスは、エチオピア人がキプロスと接点があったと述べています。それはおそらく、エチオピア人がそこに定住していたエジプト人が島を支配していたときのことなのでしょう。前570−前526。 The MET Museum of art |
青銅ランプ台。前600。キプロス島。この形のランプはおそらくフェニキアからキプロスにもたらされ、前800−前600まで流行していました。シリンダーの最下部は木の軸にセットされ、ランプは一番上に乗せられていたのでしょう。もっとも豪華な物としてはキプロスのサラミスで前8世紀に象牙の台であるものが発見されています。The MET Museum of art |
ランプ 焼き物 800BC〜300BC サルジニア島イタリア ランプのそそぎ口に使用感があります。土が湿っているときに、縁を折り曲げて口を作っているのです。大英博物館。 |
1470BC-1425BC (circa) 第18王朝。ジャスパー、金などのスイベルリング。大英博物館。 |
BC1370ごろ エジプト スイベルリング。コーネリアンの猫、ラピスラズリのシリンダー。大英博物館。 |
ギリシアの歴史家ヘロドトスの前5世紀の記述によると、金と銀の貨幣を初めて作ったのは、リディア人でした。 彼は、ほとんど正しかった。というのも、最初期のコインは古代王国リディアを形成する現在のトルコの一部から見つかりましたが、それらは、エレクトラムと呼ばれる自然に産出する金と銀の混合物だったのである。 そういったコインは、前7世紀に発行され、片面のみ意匠がありました。裏面には単純にパンチで穴を開けてありました。 |
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フェニキアン エレクトラム&アメジスト スカラベ スイベルリング。 前6世紀初期から前5世紀頃。太い飾りのない輪を細くしてベゼルに貫通させています。ベゼルは、飾りのない枠とロープ様の枠で囲んだアメジストのスカラベ(簡略化された昆虫)。その底面には、蛇形記章とカルトゥーシュ(楕円)の上に鷹の神、鷹の前にアンク(護符)、後ろにシンボル。3.2cm クリスティーズ
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エレクトラム ヘッジホッグ 前2000頃。 金のシートから突起を作って、写実的に作られています。眼はフィリグリーの輪、粒金で囲まれた立った耳、身体は、ポンチで点を並べて打っている。針金を下部で輪にし、さらに持ち上げて丸まった尻尾を作っています。2.4cm クリスティーズ |
かつてリングの一部だったスカラベ。キリンが中央にいます。 この動物は予言に関連したものだった。したがって、このキリンは両側のヒエログリフとの組み合わせで「全ての良きものの命」をスカラベの持ち主に予言しているのです。 1504-1425BC 、第18王朝初期。上エジプト。釉薬で彩色したスティアタイトとエレクトラム。1.6cm * 1cm。メトロポリタン美術館。 |
この素晴らしいリングは、輪に幾何学的な模様を彫ってあり、子羊が上に寝そべっている装飾があります。 蓮の花の飾りが側面の浮き彫りになっており、エジプトの影響を示している。このようなリングはおそらく位の高い政府の人間か僧侶が身につけたものだと思われます。前14-13世紀。ラーディキーヤ、シリア。高さ 3.87cm。ウォルターズ美術館。 |
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