古代ローマ ゴルゴネイオン カメオ アンシェントジュエリー

『古代ローマのカメオの傑作』
ゴルゴネイオン カメオ
古代ローマ 2世紀
アゲート
2,7cm×2,3cm
重量 9,4g
Sold

ギリシャ神話の怪物『メデューサ』 の頭部を彫ったカメオで、魔除けとして使われる場合にはゴルゴネイオンともいいます。
古代ローマのカメオはインタリオの1000倍珍しいといいますが、それはインタリオが印鑑としての実用的な物でもあったからで、カメオは純粋なアートしての物だったからです。

その中でも小さなゴルゴネイオンは、お守りとして指輪に付けられていたので、僕も過去にも扱っていますし、海外のサイトなどでも散見するのですが、このような大型の美しい石のゴルゴネイオンは、大英博物館やポールゲッティー博物館に所蔵されているように、極めて希少価値の高い作品なのです。

古代ローマ時代には、色の層のはっきりしたオニキスやサードニクスがカメオに多く使われていますが、このゴルゴネイオンは、薄いブルーから白にかけて微妙にグラデーションしているアゲートを用いているのが非常に珍しいところです。現在のトルコ周辺の鉱山で採掘されたアゲートだということです。

ゴルゴネイオンとは、正面を向いて目をむき舌を出した恐ろしげな顔として表された魔除けの像のことで、古代ローマでは魔除けのお守りとして、装身具などに用いられていました。

神話によると、ゴルゴネイオンはメデューサという頭から髪の毛の代わりに蛇が生えている女の怪物の首で、彼女に睨まれた者は誰でも石に変えられてしまうという恐ろしい化け物でしたが、勇者ペルセウスによって首を切られて殺されました。その首にはまだ魔力が残っていたので、アテナとゼウスは盾や鎧にメデューサの首を張り付けてその魔力を取り入れたと云います。そのような防具はアイギスと呼ばれて王の象徴となりました。


美術館やコレクターが所蔵するのはもちろん、カステラーニが大切に枠を付けていたり、ケルンの大聖堂にまで飾られるのですから、いかに古代のメデューサのカメオ(ゴルゴネイオン)が大切にされてきたか解りますね。

時代が異なっても飾られるのは、宗教の枠に組み込まれていないからで、それはゴルゴネイオンが自然のパワーを象徴しているからだと思います。

下記のケルン大聖堂の内部の扉に付けてある作品や、ほぼ同じ大きさの大英博物館とポールゲッティ博物館に所蔵されている作品と比較してください。このゴルゴネイオンのカメオが如何に素晴らしい作品であるかがお解り頂けると思います。

Gen Katagiri

 

古代ローマ ゴルゴネイオン カメオ
ゴルゴネイオンにカステラーニがフレームを付けたブローチ これはポールゲッティー博物館蔵の作品ですが、フレームは19世紀物です。
これを参考にしてフレームをお作り致します。
(別途見積もりをお出しします)

ケルン大聖堂のゴルゴネイオン カメオ ゴシック様式の建築物としては世界最大のケルン大聖堂の内部の扉に1200年頃取り付けられた古代のカメオ。見た物を石に変えるというメデューサの神話は中世にもよく知られていた。このカメオの意味は、教会の西の外れに悪魔の像があるのと同じで、怪物が打ち破られて教会内部に入ってこられないということを象徴している。

これは僕が持っているゴルゴネイオンの石と色がよく似ています。もしかするると石の産地が同じなのかも知れません。
ケルン大聖堂
↑ケルン大聖堂のHPに掲載してある画像。
ゴルゴネイオン

古代ローマ ゴルゴネイオン メデューサのカメオ 大英博物館 ゴルゴネイオン ポールゲッティー ゴルゴネイオン リングサイズ ゴルゴネイオン
古代ローマ 2世紀
アゲート
2,7cm×2,3cm
ルネサンスの取り扱い作品
Sold

淡いブルーから白のグラデーションの実に美しいアゲートを活かした彫りは、大英博物やポールゲッティー博物館の所蔵品に勝るとも劣らぬ名品です!!♪


ローマ 3世紀
サードニクス
2.2cm × 2.6cm
大英博物館蔵

青色がかったサードニクスのカメオでメデューサの頭を彫っている。
頭には羽があり、蛇が顔の周りを囲んでいる。
他の美術館にも出張展示された品。

ローマ 1−3世紀
サードニクス
(フレームは19世紀、ゴールド)
3cm×2.87cm(フレームを含む)
ポールゲッティー博物館蔵

フレームは19世紀ローマのカステラーニ兄弟で、古代の金細工に通じていた。

元は裏側に吊り下げる為の輪がついていたが、後にピンにつけかえられた。

ゴルゴネイオン
ストーンカメオ『メドューサ』
古代ローマ 2世紀
アゲート
1cm×0,8cm
重量0,7g

Sold
ゴルゴネイオン ゴルゴネイオン ゴルゴネイオン ゴルゴネイオン
1円玉サイズ 1円玉サイズ 1円玉サイズ 1円玉サイズ

メデゥーサのカメオ ピストリッチ ジュリアーノ

イギリス 19世紀中期
レッドジャスパー
ピストルッチ作
(ゴールドとエナメルのフレームはカルロ・ジュリアーノ)
メトロポリタン美術館

このカメオの作者のピストルッチはその彫りの正確さからロンドンの王立造幣局で金型を制作していた程である。ロンドンの歯科医サミュエル・カートライトの依頼で制作されたこのカメオは、制作に協力したカルロ・ジュリアーノによって医学のシンボルであるメルクリウスの「カドケウスの杖」のシンボルである翼と蛇をあしらったフレームがつけられることになった。

上のカメオはヴィクトリア時代の物で、迫力ある古代の物とはいかに異なるかが解ると思います。
もうこうなると同じ題材であっても、お守りとしてのゴルゴネイオンというよりは、作品としての「メデューサのカメオ」って感じですかね〜。

それにしてもヴェルサーチのロゴもメデューサですし、現代人をも引きつける魅力がこのモチーフにはありますね。


ゴルゴネイオンの起源は古く、元は魔除けとして石に恐ろしい顔を彫ったことが始まりだと考えられます。

ギリシアではアルカイク期に多くのメデューサが描かれていますが、それらは定型化された表現になっています。また、ローマ時代に作られたゴルゴネイオンの多くも定型化された表現の物と、若く美しい女性として「個性的、芸術的に」彫られた物とがあります。しかし、定型化された、没個性的な物が決して劣っているということではありません。それはどういったことかと言うと、作られた目的が違うからです。人間の為の視覚表現というよりは、何か人間以外の災いをもたらす物、自然、神、悪魔といった物に対して作られているからです。例えばエジプト美術は何千年も定型化されていまいたが、それは神の為の芸術であったからなのです。

ペルセウスから逃げるメデュサ ギリシャ 土器

(左)はメデューサを追うペルセウス、BC510年頃の土器。
(下)は紀元前8世紀アッシリアの円筒印章で、怪物フンババを倒すギルガメッシュとエンキドゥ。

二つの場面には類似性がありますが、これはゴルゴネイオンの起源がかなり古い(ギルガメッシュ叙事詩は紀元前3000年以上前)可能性があることを示しています。

ギリシャ・ローマの表現では、真っ正面を向いた顔は珍しいです。後代になると、メデューサの頭から直接羽が生えているように描かれていますが、もとはこのように背中に翼がありました。おそらく、ゴルゴネイオンなど小さな物を彫る時に、背中に翼があることを表すために頭の上に翼を彫り込んだら、それが本当に頭から生えていることになったのではないかと僕には思えます。

フンババ、エンキドゥ、フンババ 円筒印章
ブラカス カメオ イージスを身に着けたアウグストゥス

ブラカス公爵のカメオ

古代ローマ 1世紀
サードニクス
(ハビエ部分は後の時代)

大英博物館蔵

ジュピター(ゼウス)を象徴するアイギス(英語読みではイージス)を身に着けたアウグストゥス。

イージスは、メデューサの首(ゴルゴネイオン)のある山羊革の外套として描かれている。

 

ゴルゴネイオン カメオ ゴルゴネイオン カメオ
ゴルゴネイオン カメオ ゴルゴネイオン カメオ
後世にヒビが入ったための修復痕がありますが、フレームを付ければ使用には問題ありません。
ゴルゴネイオン カメオに使われた石の裏側 ゴルゴネイオン カメオ



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