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エナメル(七宝)ジュエリー

エナメルってどんな物?

アンティークジュエリーに初めて興味を持たれた方は、エナメルって何だろう?
どこが良いんだろうと思われるのではないでしょうか?

でもそれは当然です。
僕もこの仕事を始めた頃はエナメルってタキシードを着た時に履く靴もエナメルだけど・・?
な〜んて思っていたぐらいですから(笑)。

エナメルは永遠に変わらぬ透明感のある美しい塗料で、
その高度な技術と手間のかけ方はアンティークジュエリーだけのものなのです!

Contents

エナメルジュエリー ウォッチ

ジュエリーに使われているエナメルという技術の価値と魅力

永遠に色褪せない塗料として

ジュエリーに使われている金や銀に色を付けるのは実は大変難しいことなのです。

カラーゴールドと言ってアンティークジュエリーの場合は18K以下の純度の金では、胴や銀などを僅かに混ぜることでピンクゴールドやグリーンゴールドなどを作ることは出来ますが、それも薄い色で色合いも限られています。

ジュエリー以外の大きな物、例えば建築物及び室内の壁などはペンキなどの塗料を塗って色を変える訳ですが、時間が経つと色あせて来るので塗り直しが必要です。特に手に触れる物などは頻繁に塗り直しが必要です。

ジュエリーの金や銀に色を付けるには塗料は使えません!
ジュエリーは小さな物なので、色を付ける面がフラットとは限らないし、いろいろな形と、とても細い場合や狭い面積の場合も多いから剥がれやすいからです。

衣服や肌と触れる物なので普通の塗料では直ぐに艶が無くなるし、剥がれてしまいます!
だから金や銀に色を付けるにはエナメルという技術が必要なのです!
金がエナメルの発色には一番良いので、エドワーディアンやアールデコのプラチナを使ったジュエリーでもエナメルを施す部分だけを金にする場合があります。このプラチナとギロッシュエナメルの時計がそうです。
 

ファベルジェ ギロッシュエナメル ブローチ アンティークジュエリー
アールヌーボー エナメル ブローチ

プリカジュール・エナメル アンティークジュエリー

ブラック・スター&フロスト アールデコ エナメル ペンダント・ウォッチ

ガラス釉の芸術

エナメル(七宝焼き)は、金、銀、銅などの金属製の下地の上に釉薬(ガラス質、鉱物質の微粉末を水とフノリでペースト状にしたもの)を乗せたものを摂氏800度前後の高温で焼成することによって、融けた釉薬によるガラス質の美しい彩色を施す技術です。

ガラス質は半透明なので、金属に地模様を彫ることで繊細で美しい模様を表現出来ますし、濃淡の変化も出せるのです!

釉薬がガラス質なので1000年以上もの時を経ても変色するこは全く無いのです!

だからエナメルは永遠に変わらぬ透明感のある最高の塗料と言える物なのです!

でもジュエリーなどの小さな物でないとエナメルを施すことは出来ません。それを入れる炉の大きさが問題ですし、大きくな物ほどむらなく均一に加熱するのが難しくなるからです。
だから絵画のような大きな物の作るのは不可能なのです。陶板画も余り大きな物はありませんが、エナメルの場合はもっと小さな物しか作れないのです。

エナメルはガラスより硬い物でこすったりしない限りは艶も全く変わりません!
(但し衝撃には弱いので固い物にぶつければ割れたりヒビが入りますが)

ロシア エナメル ペンダント アンティークジュエリー 非加熱 アメジスト シャンルヴェ・エナメル ペンダント アンティークジュエリー 

美しい発色の秘密

エナメルの色は多彩でファベルジェは130色の色を出せたと言われています。

でも美しい色のエナメルを出すには極めて高度な技術と手間が必要で、いろいろな鉱物の粉末を微妙な調合で混ぜる必要がありますし、加熱する温度も色によって違い、それは全く職人の経験と勘に頼わざるを得ない極めて難しい作業なのです!


もし、何色もの色のエナメルを施すとしたら、その色事に何回も炉に出し入れして温度を変えて加熱するのですが、加熱してみないとどんな色になるかははっきり分からないし、もし最後に付ける色のエナメルで失敗したら、すべてが駄目になり最初からやり直しになってしまうので、失敗は絶対に許されないのです!

特にエナメル・ミニアチュール(細密画)の場合は、普通の細密画は絵画のように修正が出来ません!!
最後にほんの僅かでもミスをしたらすべてが終わりなのです!!

だから現代のジュエリーでは、アンティークジュエリーのエナメルに見られるような美しい色彩のエナメルを施したジュエリーは皆無なのです!!

アールヌーボー エナメル細密画
 

プリカジュール・エナメル ペンダント

 

 

ブシュロン ギロッシュエナメル ペンダント・ウォッチ

知られざるアンティークジュエリーのエナメル

スペインの何とかというアールヌーボー風のブランド・ジュエリーで300万円もの馬鹿高い値段の物がありますが、本物のアールヌーボーのエナメルに比べたら比較するのもバカバカしいほどのレベルの低いエナメルです!!
普通に販売されている七宝焼きのアクセサリーなどは、余りにもレベルが低すぎて論外ですしね(笑)

アンティークジュエリーでも優れたエナメルのジュエリーはもともと数が少ないのですが、最も難しいエナメル細密画の作品は極端に数が少ないのです!!

それはとても難しく手間の掛かる技術だったので、当時の価格も非常に高価なものだったからです!!

それに比べればストーンカメオなどは当時はエナメル細密画よりもずっと安くかった筈です!
でも今はカメオの方が分かりやすくて人気があるので価格が逆転しているのです!
インタリオにも同じことが言えますが、アンティークの価格は必ずしもその美術的希少価値に比例しないものなのです!!

だから僕は知られざる良い物を探して皆さんにご紹介することに情熱を燃やしているのです!♪

この《永遠に変わらぬガラス質の芸術、それがエナメル》のページを見て頂いてエナメルを使ったアンティークジュエリーの魅力を少しでも知って頂ければ幸いです。

Gen Katagiri

クロワゾネ・エナメル 有線七宝 ブローチ アンティークジュエリー


19世紀 エナメル 懐中時計 アンティーク

【エナメルの技法】

アンティークのエナメルには多彩な技法があります。
過去に扱った名品を見て頂きながら、各技法に付いてお話致します。画像かここをクリックしてご覧ください

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