キューピッド エンジェル リバースインタリオ ルネッサンス ペンダント

 いや〜、これを最初に見た時はこんな凄い物に出会うとはと驚きましたね!♪
 これこそ僕の好きなアールクレール(イタリア語で透明な芸術)だと、感激しました。
 かなり大型なのに(5,2cm×4,4cm)透明な水晶を使っているので軽やかな美しさを感じるのです!♪これは日本人が本来好きな軽やかな美のジュエリーなのです!♪

 ではこの希に見る名品が如何に素晴らしい作品であるかを書き出してみましょう。

1.これだけ大型の透明な水晶を使ったジュエリー自体、極めて少ない。

2.リバースインタリオ※1の原点と言える制作年代の古さ(ルネッサンス後期)。

3.彫った部分に金箔を入れてある。

4.極めて珍しいモチーフ!♪
 その意味は、『恋の神様キュ−ピッドが恋愛が成就した御礼に勝利の女神に貢ぎ物を贈っている場面。
ギリシャ神話に出てくる神様達は御礼を忘れられたりするとたいてい怒って罰を与てしまうから。』という意味なのです。

5.フレームのシードパールが、半分にカットしたスプリットパールでオープンセッティングなのも珍しい。
19世紀の後期から20世紀初頭にも大きな水晶やガラスのリバースインタリオは作られていますが、このルネッサンス後期のリバースインタリオは、それらの物とは一線を画す特別の作品です!それらの物との最大の違いは彫った部分に金箔を入れてある事で、それにより黄金に輝く女神とキューピッドが宙に浮かび、とてもファンタジックなんです♪エナメルミニアチュール(細密画)のように平面的なイメージではなく、まるでゴールドのカメオが水晶の中に入っているようにさえ思えるのです!♪
 エナメルを多用した盛期ルネサンスのジュエリーも素晴らしいと思いますが、後期ルネッサンスのシンプルで軽やかなこのような作品こそ、日本人の琴線に触れる作品だと思いますね!♪
 19世紀中期から20世紀初頭にかけて人気のあったエセックス・クリスタルは、彫った部分に彩色してあり、金箔を入れてある物はありません。金箔を入れたリバースインタリオなどと言う物が存在する事自体、本当に不思議な事なのです!
 それは特別な技術を要する事で、その技術は継承されないで失われた技術になってしまったからではと考えています。

上記のように数々の特徴を備えたこのリバースインタリオは理屈抜きで美しいペンダントで、意外な程使って楽しめるジュエリーでもあるのです!♪
 それは透明な素材ならではの魅力で、服の色や柄によって無限のバリエーションを楽しめるのです!!♪
 しかもこのペンダントは大型に関わらず見た目にも実際にも軽く、そのシンプルなデザインは現代の服でも充分に楽しめる物なのです。

ルネッサンスのミュージアムピースと言えるジュエリーを身につける歓びは、何にも代え難い素晴らしい事だと思いますし、価格がヴィクトリアンのどこの店にもあるようなカメオと同じぐらいの価格なんですから、言うこと無しでしょう!♪まあ、これ程のミュージアムピースがこの価格で皆様にご提供出来るのはRenaissance ならではと思って頂きたいですね〜!♪
金箔が一部剥離していますが、ルネッサンスのミュージアムピースである事と、この価格から言って、なんら問題になる事ではありません。これ以上に剥離しないように、裏にガラスを填めてありますしね。

※1 リバースインタリオ
 インタリオはカメオ(浮き彫り)とは逆の沈め彫りですが、リバースインタリオは石 の裏から彫ったインタリオで、市場で見かけるリバースインタリオは古くても19世紀中期のエセックス・クリスタル(カボッションカットの水晶のリバース インタリオ に彩色した物)です。



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『キューピッドのお礼参り』
イタリア 1600年代後期(後期ルネッサンス)
水晶、金箔、シードパール、ハイキャラットゴールド
5,2cm×4,4cm




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