ヴィネグレット エナメル アンティークジュエリー ヴィネグレット 内部

 これは僕が今まで扱って来たヴィネグレット(気付け薬入れ)の中でも最もフレンチらしいエレガントでシックな作品です。
裏、表、側面など、どこから見ても完璧な仕事で170年も前に作られた物なのにほぼパーフェクトなコンディションには驚きますね。
このエナメルはとても高度な技術で作られていますし、内部の蓋が思わず見とれてしまうほど美しいのです!!♪

 ヴィネグレット(vinaigrette 仏)は、料理用語では酢を使ったソースやドレッシング のことですが、アンティーク用語では気付け薬入れのことです。ウエストが極端に細いドレスのせいもあるでしょうが、当時の男性にとって美しい女性とは、弱々しいものという概念がありましたから、上流階級の女性たちは、ことあるごとに卒倒(演技?)したようです。そしてその時必要な小道具がヴィネグレットだったのです。美の世界を追求するような毎日を過ごしていた人たちにとって、卒倒そのものが美しい仕草でしたから、それを演出する小道具のヴィネグレットはそれに相応しい美しい物でなければならなかったのでしょう。ヴィネグレットの中には鼻につ〜んと来るローズウォーター(酢にバラの花びらを入れたもの)などを布に染みこませて入れておいたようです。今なら香水を布に付けて入れておいても楽しいでしょうし、写真やアンティークの細密画のコピーを入れても素敵でしょう、小さな想い出の品を入れるも楽しいと思います。

 希少価値のある美しいヴィネグレットは年代も古く、当時も僅かしか作られていないので、アンティークの展覧会や本などでもほとんど紹介されていないのが実情です。
Googleでヴィネグレットを検索してみると、ほとんどが料理用語で、美術品としての気付け薬入れは僕が扱ったあの栗の形のヴィネグレットだけですが、ずーっと後の8ページ目に1818年頃の実用品としてのヴィネグレットが出て来ます。これと比較するとこのエマーユのヴィネグレットが如何に特別に作られた美しいヴィネグレットであるかがお解り頂けると思います。

では惚れ惚れするような美しい内部の画像からご覧ください。



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