アールデコ ネックレス&ブローチ

オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、ローズカットダイヤモンド、プラチナ
フランス 1920年頃
5cm×3,5cm

※取り外し可能のブローチ用ピンを復元する費用込み。

アールデコ ダイヤモンド ネックレス&ブローチ

このようなデコ初期の一級品の魅力を知らない人は、エドワーディアン、エドワーディアンと馬鹿の一つ覚えのようにのたまっているようですが、それでは何を買っても猫に小判というものです(笑)

このネックレスは、洗練されてはいても、もう一つ面白みに欠けるデザインが多いエドワーディアンとは違い、個性的で斬新さを感じる素晴らしいデザインです!

上部は扇型のような形で、両端の鋭角なラインや、随所に見られるシャープなラインは、デコならではの近代デザインの幕開けを感じさせるものです。

扇の内側は美しい透かしになっていますが、15本のタテの細い線状の途中に円筒形の飾りをアクセントに付けています。円筒形の飾りの下のラインは、大きなダイヤ上部の葉の形に合わせた複雑な曲線になっていますが、これがデザイン上重要な役目を果たしているのです!
そしてこの透かしを入れるのが如何に困難なことか・・。

大きなダイヤから連なる部分には、外側に緩やかな曲線の板を付けていますが、これも気の利いたデザインです。その下の最下部のダイヤが付いた部分は、揺れるように作ってあります。

拡大画像だけを見ている皆さんにはきっとこのネックレスの繊細な美しさが伝わっていないと思いますが、これは決して大ぶりなごついイメージではなく、繊細華麗なジュエリーです!!

縁の極小ローズカットダイヤモンドの繊細な輝きは、美しい透かしと相まって何とも言えない魅力を醸し出しているのです!♪
それを画像で表現するのは絶対に不可能です!ぜひ、実物を手にとって見て頂きたいと切に願います!!

下の画像を見て頂きながら続きをお話致しましょう。




アールデコ ネックレス 拡大
この少し斜めの角度からの画像で、透かしの部分が細い線ではなく板状の物を縦に使っているのが分かりますが、これはそれだけの厚みのあるプラチナの板を糸鋸で挽いて、ヤスリで完璧に仕上げているのです!丸い飾りが円筒形の物であることも解りますが、このように何度の高い手間の掛かる仕事をさりげなくやっているのが一級品という物です!ミルグレーン(縁のギザギザ)も並じゃないですね。このミルはエドワーディアンのミルに優るとも劣らない精緻な物です。ミルは同じ年代でもピンキリなんです。

センターの美しく輝くダイヤはとても上質のオールドヨーロピアンカットで、現代の数学的計算されたカットにはないダイナミックなシンチレーション(光の動き)があります。

アールデコ ネックレス 斜め
 この角度で見ると、上部の扇のような部分と下部が立体的に作られているのが良く解ります。この微妙な立体感が美しさの根源なのですが、これが実は非常に難しい作りなのです!ミキモトが昔博覧会に出品したあの矢車草のブローチは確かに素晴らしい作りですが、平面的なデザインなのがデザイン上の大きな欠点です。
 
 本体の下に下がる部分が揺れるように出来ていますが、前面からはそれは解らない特殊な構造なのにご注目ください。裏の画像でその構造が解ります。

 センターの大きな美しいダイヤは、オールドヨーロピアンカットの特徴であるテーブル(上部の平らな部分)が小さく厚みがあるのが解ります。皆さんはともすると大きなダイヤだけに目が行くかもしれませんが、実は縁取りに使われている小さなダイヤもこのネックレスの美しさに多大な貢献をしているのを知るべきなのです!このような使い方のダイヤは小さければ小さい程魅力的な輝きが出るのですから・・。
 18世紀後期〜19世紀初頭のダイヤモンド・ジュエリーでは、このような極小のローズカットダイヤモンドを使ったそれは美しいジュエリーが作られているのですが、その後はその美しさが忘れられてしまったのかほとんど見かけません。
ローズカットは、小さくても厚みがあってカットが良ければ鋭く美しい輝きが出ます。そしてこのように連続して多数の石を留めてある場合は、小さければ小さい程美しい輝きを発揮するのです!
でも、小さければ小さい程留めるのは難しいので、余程高度な石止めの技術がないと出来ない仕事なのです!

この画像の奥と左手前の美しいボケは、極小のローズカットダイヤモンドの輝きが如何に魅惑の輝きであるかの証です!♪

アールデコ ネックレス 裏
 これ程裏を完璧に仕上げてあるジュエリーは、アンティークでもめったにある物ではありません。ライトが当たって輝いているのを見れば良く解ります。それに石の裏の窓が丸と四角を交互に開けてあります。

 先に説明した本体から下がる部分は、このような構造で揺れるようになっているのです。美しく揺れるには訳があるってことですね♪

 皆さんは、この画像を見て最初の画像と比べて何か違いがあるのがお解りになられたでしょうか?
 そうです!透かしの部分のラインが表のラインに比べてずっと太いでしょ!!表は繊細さを表現するために出来るだけ細く、裏は耐久力を出すために太く作ってあるのです。こういう見事な作りを見ていると、現代の数百万円もするブランドジュエリーが如何に粗末な作りであるか、それにくらべてアンティークジュエリーの一級品が如何に安いかが良く解ります!現代のジュエリーで100年後にアンティークとして評価される物は世界中で唯の一点も無いのです。だいたい壊れて残っていないでしょう(笑)。つまり高額なブランドジュエリーを買うってことはお金をドブに捨てるの同じなんですよ(笑)。




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