平らで丸いカットのベゼルにニエロで装飾されたこの金の指輪は９世紀のサクソンの指輪であり、このような指輪は本当に珍しいです。

モチーフは幻想的に表現された動物で、曲がりくねった体についた二本の足、Y型の手、反り返った頭は尾を咥えています。

リング部分は、一本の金を捻った作りで典型的なサクソンの様式であり、リングの肩の部分には葉の装飾が施されています。
非常に良いコンディションです。オリジナルのニエロの部分は修復された後にニスによって保護されています。

このリングは現存する２タイプのデザインのうちの一つで、いくつかのリングはサクソンの王と司祭に関係があり、彼らに関係のあるシンボルを彫り込んでいました。
最も有名なリングは、アルフレッド王の父、９世紀のウェセックスの王エセルウルフのものです。
いくつかの指輪は丸いこのような形をしており、また他のリングは違う形をしていますが、全てに共通しているのはニエロの装飾が施されていることです。

ブリティッシュミュージアムに約１０作品が保管されています。
この幻想的な動物のデザインと金細工はノーザンブリア、ヒベルニアの典礼文と同時期に作られたと考えられています。