アールデコ プリカジュール・エナメル ペンダント 「柊」 天然真珠、ローズカットダイヤモンド、プラチナ&ゴールド プリカジュール・エナメル 直径28mm 重量5,7g フランス 1920年頃 Sold この柊のペンダントを一晩飽きずに見ている内に、目から鱗が剥がれる思いをしました!! これば僕が思っていた以上に素晴らしい技術の裏付けがある、真にアーティティックな作品であると気がついたのです! 正にデザインの勝利!♪造形的に面白い柊の葉を2枚組み合わせ、ローズカットダイヤモンドはプラチナで、プリジュール・エナメル(ステンドグラスのように裏から光りが当たると美しいエナメル)にはゴールドを使ってありますが、2枚の葉はそれぞれ形が違います。 プリカジュール・エナメルの葉の先端から少し上の穴のようにも見える部分がありますが、こういう表現がこの作者の天分の才を感じるところです! トゲのある柊の葉の特徴を良く捉えているだけでなく、いろいろな曲線と鋭角なラインで変化に富んだ造形美を作っているのが素晴らしい!♪ プラチナの使い方から1920年頃の作品と思われますが、この頃はローズカットダイヤモンドを余り使わなくなっているのにも関わらずすべてローズカットダイヤモンドを意識的に使っています。 これはファベルジェがそうだったように、ローズカットダイヤモンド特有のある角度から光りがあたった時の鋭い輝きを計算してのことなのです! そしてそのセッテイングがまた素晴らしいの一語に尽きる見事な留め方です! 石の裏の窓は最大限に輝くように極限まで大きく開け、極小の爪で隙間泣くびっしりと留めて、プラチナが出来るだけ見えないようにセットしてあるのです! このような繊細精緻な石留めは、当時の革命的新素材のプラチナの登場によって初めて出来るようになったのです! 今でも作っているどこかのくだらないメーカーのミステリアス・セッテイングなんて玩具みたいの物ですよ(笑)しかも数百万円もの馬鹿げた価格なんだから笑うしかありません!(大笑) この画像では解りませんが、プリカジュール・エナメルの葉は、ダイヤモンドの葉の上に重ねてセットされていて、自然の柊の葉のように微妙な立体感のある素晴らしい作りです!! この画像は裏からも少し光りを当てた画像ですが、正面からの光だけの場合は、濃いグリーンのエナメルに見えます。 そして実物の柊の葉のように繊細な葉脈を金線で表現してありますが、これは金の板を立体的な形に曲げて、糸鋸で挽いた後でヤスリで仕上げてあるのです!! この画像では解りませんが、実物は表と裏で金のラインの太さがまるで違うのです!これは表からは金のラインが細く見えるように、ヤスリで丹念に仕上げてあるからなのです! 僕は過去37年でこれだけ繊細な仕上げの美しいプリカジュール・エナメルのジュエリーを見たことがありません!! 撮影し直して、この素晴らしい細工が解る画像を掲載致します。 とにかく実物をご覧になれば、この繊細で美しい細工の魅力にきっと驚かれると思います!! 天然のバロックパールを柊の花に見立ていますが、その見せ方も素晴らしいですね!♪ 表面からは柊の葉の下に花だけが見えるようにセットしてあるのですが、裏から見るとゴールドの茎が表からは見えないように柊の葉のラインに沿って曲げてあるのです! だから表からは、一見どうやって真珠の花が付いているか不思議に思えるのです!! この柊のペンダントを見ていると、美しく見えるのには訳があるのだとつくづく思います。 しかも直径が28mmしかない小さなペンダントであることを考えると、如何に高度な技術で作られているかが解ります! さり気なく超難度の仕事がなされた、さり気なく美しいジュエリー!♪ 僕は大好きです!!♪
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