「シークレットロケット付きスネークリング」 スウェーデン 1848年 ルビー、ローズカットダイヤモンド、18K サイズ 14〜15 (サイズ変更は不可能ですが、内側にポッチを付けることでサイズ12ぐらいにすることは可能 ) Sold この指輪はスウェーデンで1848年に作られていますが、カタログにも載っている20世紀初頭のプラチナを使ったダイヤモンド・ジュエリーなどは、過去に数点扱っていますが、スウェーデンのこのぐらい古い年代のジュエリーは僕も33年間で初めてのとても珍しい物です! この指輪は見た目以上に意外に軽いですが、それはこの指輪が作られた1848年はちょうどカリフォルニアのゴールドラッシュが始まったばかりで、まだまだ金が高価だった時代だからです。 それにシャンクの内側にシークレット・ロケットを作るには、シャンクを空洞にする必要がある為です。 金が極めて高価だった19世紀初頭からこの年代の指輪は、全体に華奢なシャンクでも金の板を蝋付けして空洞にするようなことはしていませんが、それは可成りの高度な技術を要する難しい仕事だからです。 だからこの指輪のようにシャンクの内側にシークレット・ロケットを付けている指輪は極めて少ないのです(僕も33年間で三個目)。 小さな穴に針を入れて開くのですが、160年近くの年月を経てもぱちっと閉まる完璧な作りには感心します! 指輪に付いているロケットはほとんどの場合、ベゼル(正面)の裏にガラスのカバーがしてあり、髪の毛を入れる為の物ですが、この指輪のようなシークレット・ロケットは、愛のメッセージは秘密の番号などを書いた小さなメモを入れる為の物なのです! 僕が過去に扱ったシークレット・ロケット付きの指輪はいづれも素晴らしい作りの指輪でしたが、このスネーク・リングもその例に漏れず、見事な彫金が成されています!♪ 頭部にルビーを付け、ローズカットダイヤモンドの 目を持つ蛇の顔は可愛らしいもので思わず微笑んでしまいます。 頭部の細かな線をびっしり彫った彫金も見事ですが、シャンク全体に彫られた鱗は本当に素晴らしい! 蛇の胴体の太さは均一ではなくて、太い細いのメリハリの効いた写実的な作りになっていますが、優れた指輪はこうあらねばという見本のような作りです! ベゼルとシャンクの内側には、各種のホールマークと作者のイニシャルらしき文字が刻印されています。三つの王冠のホールマークはスウェーデンの18Kのジュエリーである証です。(三つの王冠の内の一番下の王冠は打つ芭蕉がずれているのではっきりは見えません) この指輪にはケースが付いていますが、オリジナルでは無くても同じぐらいの時代のアンティークのリングケースが付いていることはとてもラッキーです!このような小さな皮のリングケースはとっても魅力がありますね♪ 現代のケースは必要以上に大きなケースばかりでうんざりしますよ(苦笑)。 小さなケースで革張りにしたらコストが余りに高く付いてしまうから作れないんですよ。
ページトップ