スノーフレーク(雪の結晶) ブローチ ロシア 1910年〜1912年 ※ロシアのホールマークとフランスのインポート・マークにより確認) 天然真珠、オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、ローズカットダイヤモンド、プラチナ 3cm×3,5cm Sold 僕は子供の頃、雪の降る夜に街路灯の下で黒い空から舞い降りて来るスノーフレークを見ているのが大好きでした。厳冬期には大きなスノーフレークだと舞い降りて来る時に、その繊細の極致と言える美しい雪の結晶がはっきりと見えるのです。 すべて六本の角を持つ星形で六角形のような形のもありました。 手のひらに乗せたスノーフレークは、みるみる溶けてしまう儚い物ですが、それだけに美しいと感じます。 あのロシアの天才ジュエリー・プロドューサーのファベルジェもスノーフレークのジュエリーを作っていますが、彼もきっと雪国の風景やスノーフレークの儚い美しさを感じていたに違いないのです! 僕はこのスノーフレークのブローチを見た瞬間に何と繊細な美しさなんだろうと感激しました!♪ このブローチの一番の特徴は、スノーフレークのイメージを出すために1mm以下の細い隙間を作っていることです。中央の真珠を囲むように六個の台形がありますが、一つ一つの台形の周りにはすべて細い隙間が開けてあります!一切の乱れの無いシャープなラインは凛とした美しさを感じさせるのに大いに貢献しているのです! それにその台形の中央に真珠をセットして、その周りに花びらのような透かしを入れてありますが、その繊細なラインは、当時のロシアのジュエリーが世界一の水準だったことを物語っているのです!! 一番外側の縁にはローズカットダイヤモンドがセットされていますが、外側の縁は直線ではなく、ダイヤのラインに合わせて連続する小さなアーチ型になっています。 これはもの凄い手間の掛かる仕事ですが、それをさり気なくやっているのがロシアのジュエリーの凄さと魅力なのです!!他の国のジェリーよりも数段手間を掛けて作ってあるのがロシアのジュエリーの特徴なのです! 使われている天然真珠はまるで今採れたような完璧なコンディションの美しい物ですし、極小のローズカットダイヤモンドの輝きは、厳冬期の晴れた朝の雪原のように夢のように美しく輝いています!! そしてとても細いエッジに打たれたミルは、この時代の世界の第一級のジュエリーに相応しい見事な物です! このブローチは少し斜めから見ると立体的な美しいデザインであることが分かります。 ブローチのピンを使ってペンダントにも出来ると思いますが、以外にもまた違ったイメージになるのも面白いです。それのこのブローチはどこかに和のイメージか感じさせるので、帯留めにしたら素敵でしょうね♪ このブローチはフランスに輸入された時に付けられたインポート・マークがあるので、ロシア革命(1917年)の直前の1910年〜1912年に作られたことが分かります。 ロシアのジュエリーは、ファベルジェが出現したことで、ジュエリー製作者に意識革命が起き一挙に進化するのですが、このスノーフレークのブローチを見ているとそれは真実なのだと確信が持てますね。 でも、これほど見る者の心を打つジュエリーを作っていたロシアは1917年の革命ですべてが終わっていまうのです。スノーフレークが手のひらで溶けてしまうように・・・。だから僕はロシアのジュエリーには特別の愛着を感じます。
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