ネオ・ルネサンスのシルバーギルトブローチ、大変立体的な作りで中央にバイオリンの前身であるヴィオールを奏でる女性、左右には天使が配置された調和のとれたデザインです。

貝殻のモチーフやドーム、天蓋に囲まれているのが特徴的です。
女性、天使は銀に彫り込まれ、建築的なデザインにブルーエナメルがほどこされています。

このフロマン・ムーリスによるこのモチーフは大変ポピュラーなもので、大英博物館、パリ装飾芸術美術館、などにも類似作品が収められています。
フロマン・ムーリスは1830年頃から、ネオゴシックスタイルや、ネオルネサンススタイルなどを手がけ始め、1847年に、Harmony Brooch と呼ばれるデザインを創作しまし
た。

エナメルに若干の傷がありますが問題のない範囲です。

大英博物館とヴィクトリア＆アルバート・ミュージアムに所蔵されているフロマン・ムーリスの作品↓

参考 : British Museum, HG999 / Musee des Arts Decoratifs de Paris
(Gere, 1972, pl. 166) /

Victoria and Albert Museum, Departement of Metalwork, M12-1964)
http://www.bmagic.org.uk/objects/1981M598


http://collections.vam.ac.uk/item/O115765/brooch/