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ピケ バングル べっ甲、ゴールド、シルバー 標準サイズ 巾1,8cm イギリス 1860年代 Sold ピケはべっ甲又は象牙に金銀を象嵌した物を言いますが、ほとんど附の出ていない黒いべっ甲に金銀象嵌のジュエリーは、イギリスでヴィクトリア時代中期から後期に作られました。フランスのピケはジュエリーは少なく小箱などに多く見かけます。 ピケはイタリアで主に教会の祭祀用具として作られていましたが、16世紀のユグノー戦争でフランスに逃れたユグノー教徒によりジュエリー以外の小物類がフランスで作られるようになったのです。その後イギリスにピケの技法が伝わり、べっ甲という素材自体の珍しさと、英国人好みの地味な雰囲気が好まれて流行したのです。 1880年頃からは小さな円形のブローチが沢山作られるようになりますが、それらの物は幾何学的な模様の簡単な細工の物が多く、丁度ジュエリーの大衆化が進む中で比較的安価でもあったことから沢山作られるようになったのです。 それらのブローチは、ピンが金を使っていないことからも価格の安いブローチとして作られたことが分かります。それらの中でも良く選べばとても魅力のある物があるのは言うまでもありません。 このバングルはピケとして当時も高級な物として作られた物です! 象嵌はフラットな面よりも、このバングルのようなきついアール(曲面)の方がすっと難しく、高度な技術が必要だからです! 1880年以降の低価格のピケでは象嵌が剥がれている物が多いですが、このバングルはほとんど象嵌が剥がれることなくとても良い状態で残っています。これは量産された物ではなく、高度な技術で丁寧に作られた物だからです! 彫金された金と銀で植物模様を、細い銀線で茎を象嵌してありますが、まるでべっ甲に蒔絵を施したような和のイメージはとてもシックで好ましいものです!♪ 一度日本のべっ甲職人にこういう物を見せたことがあるのですが、ヨーロッパでこういう素晴らしい鼈甲細工があったとはとても驚いていました。そもそも日本には素晴らしいべっ甲細工があるのですが、このような金銀を象嵌するピケという技法は無かったのです! このピケのバングルは、金の蝶番が付いていて開く構造ですが、もともとは金の蝶番は付いていた訳ではありません。 中空にいなっていて中にゴム紐が通っていて、左右に引っ張るとゴムが伸びて腕に入れられるようになっていたのです。 それではあまりにみっともないないので、僕が職人に金で蝶番を付けて開けるようにしてもらったのです。セーフティーチェーンもその時に付けた物です。 このような優れたピケのジュエリーは、今では本当に見かけなくなって来ました。特にこのような素晴らしい象嵌のバングルなどはこれが最後になるかも知れないと思っている程です!! それは当時も、このようなハイグレードのピケを施したジュエリーは数多く作られた訳ではなく、作られた期間も短かったからです。 どうぞこの機会に、二度と出会うとことが無いかも知れない素晴らしいバングルをご自分の物にされることをお勧め致します。 |
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《べっ甲製品の保存方法》 べっ甲を保存するには、樟脳を鷲で来るんで箱の中に一緒に入れておくのがベストです!ナフタリンは科学物質が入っているので駄目です。 |