ローズカットダイヤモンド リング ローズカットダイヤモンド(クローズドセッティング) イギリス 1850年〜1860年頃 シルバー&ゴールド(18K) サイズ11(変更可能) ローズカットダイヤモンドは、1870年頃に南アフリカのダイヤモンド鉱脈が発見され、ダイヤモンドが豊富に出回ると、現代のブリリアンカットの原型であるオールドヨーロピアンカットが普及するのですが、それ以前の時代はローズカット・ダイヤモンドを使ったジュエリーがほとんどなのです。 ローズカットダイヤモンドは、石の下部がフラットで表面にテーブルという平らな部分がなく、バラの蕾のような形であることからローズカットと言われているのです。 市場に出回っているダイヤモンドの量がとても少なかった時代なので、黒いインクルージョン(内包物)が入った石でも使わざるを得ませんでしたから、少しで輝くように石の下に金属箔を敷いたクローズドセッティングになっています。 長い年月を経ているだけに金属箔が変色しているのが普通なので、1870年以降のダイヤモンド・ジュエリーとは違う、独特の輝きがあるのが特徴です。 この指輪のセンターストーンの石のように十分に厚みがある場合は、古い年代のダイヤモンド・ジュエリーならではの魅力があるので、アンティークジュエリーの愛好家には根強い人気があるのです。 20世紀初頭からのプラチナとダイヤモンドのジュエリーは、現代のジュエリーに近い感覚ですが。1860年代以前の銀の台にセットされたローズカットダイヤモンドのジュエリーは、これぞアンティークのダイヤモンド・ジュエリーと言える雰囲気が魅力でしょう。 唯、日本では女性誌などで、一時アンティークジュエリーの特集を盛んにやっていた時があり、ローズカット・ダイヤモンドが騒がれすぎて、薄くて汚いだけの最悪のローズカットダイヤモンドのジュエリーまで、馬鹿げた値段で販売されるようになっています。 だからローズカットというだけで購入したら、お金をドブに捨てるのと同じことになってしまいます。 ロンドンやパリのディーラーは、日本人はなんでみんなローズカット、ローズカットと騒ぐんだと嘲笑しているのです。 適正な価格で、作りの良いローズカットダイヤモンド・ジュエリーで無ければ、唯古いだけの何の魅力もないガラクタを買うことになってしまうのですからね。
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