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カンティーユ ネックレス フランス 19世紀初期 ガーネット(クローズドセッティング)、18K 三個のパーツの大きさ 2,5cm×2,3cm チェーン 40,5cm 重量31,6g Sold カンティーユの本場フランスならではの見事なカンティーユのネックレスです!♪ (カンティーユとはフランス語で刺繍の意味) カンティーユは金の値段が非常に高かった19世紀初期に、少ない金で見栄えがするように開発された技術です。 この19世紀初期ネックレスの貴重なネックレスには、カンティーユだけでなく、もの凄く細かな粒金が付けられていますし、見たことのない複雑なチェーンが付いているのです!!♪ 19世紀初期のジュエリーの中でも、これだけの素晴らしい細工のネックレスはざらにある物ではありません! それに実はこのネックレスはカンティーユもさることながら、グラニュレーション(粒金)がまた凄いのです!! では拡大画像を見て頂きながら、それらの素晴らしい職人技についてお話致しましょう。 |
ガーネットの周りの12個の円形パーツがカンティーユです。一見ボリュームがありますが、1mmにも充たない細い金線を、小さな円形パーツに40本ぐらいも蝋付けしてボリューム感を出しているのです!! ここまで手間を掛けてボリューム感を出さなければならなかったのは、それだけ金が高かったということですが、18世紀の中頃から始まった産業革命以降、経済が活発になり、金の需要が増えているのに長い間新しい金工脈が発見されなかったので、需要と供給のバランスが崩れ、金の価格が猛烈に上昇していたからです。だからアメリカとオーストラリアで新しい金工脈が発見され、ゴールドラッシュが始まる1840年代からカンティーユが姿を消して行くのです。裏の画像で、出来るだけ金の重さを軽くしようと苦労したことが分かります。この時代の金銀細工師の工賃は決して安いものではなかったので、 この手間のかけ方は驚くべきことで、このように優れた金細工のジュエリーは、当時は目の玉が飛び出るほどの高価な物だったのです!! この現象は状況が違いますが、エドワーディアンのプラチナの価格が高かったのとある意味似ています。エドワーディアンのジュエリーはプラチナが非常に高価だったので、厚い金の板に薄いプラチナを蝋付けしてあるのですが、これがまたとても手間が掛かることで、今なら考えられないようなことなのです。 だから19世紀でも初期のゴールドジュエリーは、とても普通の人たちでは高価で買えなかった物なのです。それだけに、優雅で美意識の高い人たちの為に作られた繊細な細工のジュエリーは、今の現代人(特に日本人)の琴線に触れるものがあるのです。 |
カンティーユ・ネックレスとは言っても、これはむしろ粒金の方が凄いですね!!たった3mmしかない小さな半球状の部分にびっりと粒金が蝋付けされているのには本当に驚きます!!粒金の大きさは0,5mmぐらいですからね〜!!その他にも台座の外回り、ガーネットの台座の縁にまでグラデーションになった粒金が蝋付けされているのです!!歴史上最も細密な金細工を作ったのは紀元前のエトルリアや古代ギリシャですが、この粒金を見ていると、これを作った職人は、きっと発掘で出て来た古代の金細工に刺激を受けて、自分たちにも作れる筈だと挑戦したのに違いないのです!! |
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ガーネットを留めている筒状の部分にも装飾のための細い線を彫り、石を留めるための爪の形も奇麗な形です。ガーネットもボヘミアンガーネットのような、黒ずんだ低品質の石とは違う上質のガーネットが使われています。 |
これが後ろに付いているクラスプです!! クラスプまでメインの部分と全く同じ細工をしているのには驚きです!!♪ 当時の貴族階級の人たちの美意識の高さが分かるというものです。 そういえばこのジョージアンのゴールドメッシュ・ネックレスのクラスプはもっと凄いですよ! これなんか、ほんと、安すぎですよ!!(笑) |
このチェーンがまた凄いんですよ!! 細い金線が絡み合っているような複雑なチェーンなんですからね〜!! もちろん、今では絶対に作れないし、もし作れたとしてもチェーンでけで数百万円になってしまうでしょうね。 だから僕はいつも優れた細工のアンティークジュエリーほど、安い物はないと言ってるんですよ。 |