プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー
白の布の上に置いて撮った画像 バックライトを当てた画像
実物の方がもっと美しい!
プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー 実物大 実物大
100円玉サイズ ←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、白い○に100円玉を置いてみれば実物との大小の比率が分かります。
超絶技法のプリカジュール・エナメル ペンダント!!

フランス 1890年頃
18K
直径3cm  重量4g

プリカジュール・エナメルは、アールヌーボーのジュエリーでよく使われていますが、教会のステンドグラスの壮麗な美しさをジュエリーで表現しようと思って出来たエナメルなのです。

何故ならステンドグラスではジュエリーのような小さな物は作れないからです。
ステンドグラスに使われているガラスでは、このペンダントのように細かくカットすることも薄いガラスも出来ません。

だからエナメルで再現した訳ですが、これが簡単ではないのです。
普通のエナメルは金又はその他の金属の上にガラス質の釉を塗って炉に入れて加熱するのですが、プリカジュール・エナメルの場合は、金又はその他の金属に穴を開けた部分に釉を載せなければなりません!

どうするかというと、穴の裏に銅板を付けてその上にガラス質の釉を塗って炉に入れ、炉から取り出した後に銅板をはぎ取るのですが、このペンダントの場合は表裏のない両面が全く同じ作りで、しかも可成り盛り上がったエナメルだけにいったいどうやったら作れるのか全く分かりません!!

しかも5色のブルーと黄緑と赤の合計7色なのです!
エナメルは炉に入れて色によって温度を変えて熱を加えるので、7回も炉に出し入れえいて加熱する訳ですが、温度や熱を加える時間は全く職人の感に頼るしかない超難しい技術で失敗は許されない作業なのです!

左の画像では、一番外側のブルーの円形の両脇はまるで透かしになっているように見えますが、ここは透明に近い薄い水色のエナメルなのです!だからこの部分は色の濃い服ならば違うイメージに見えるのです。

今までいくつかの美しいプリカジュール・エナメルを扱って来ましたが、表裏のないペンダントのタイプとしては、とても珍しいパターンで、これほど複雑なパターンの物は初めてです!♪

エナメルの部分は糸鋸あるいは何らかの道具で穴を開けてあるのですが、これだけの複雑なパターンになると、いったいどうやってどれだけの時間を掛けたんだろうと不思議でしょうがありません!

だって一番小さな穴は直径1mm以下の極小の穴なっですから!!!

しかもそんな小さな穴にプリカジュール・エナメルを施すなんて・・・・・、しかも両面同じエナメルなんですから驚異的な技術と精神力がなければ作れる訳がありません!!

このペンダントを見ていると、アンティークジュエリーって奥が深いなと、つくづく思いますね・・・。

プリカジュール・エナメルのジュエリーは裏から光りを当てないと、あまり奇麗には見えない物ですが、これは白いブラウスに付ければ、裏から光を当てなくてもとても奇麗に見えるのが良いですね♪

このペンダントは、身に付けていない時は何かに下げて窓辺に置けば小さな美しいオブジェとしても楽しめます。


エナメルの技法については《知られざるエナメルの魅力》でご覧下さい。

プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー
二個づつペアの大きなブルーのエナメルは左右で濃淡が違いますし、ブルーだけでも5種類の色を使っているのには感激します!♪
プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー
実物大 実物大 バックライトを当てて撮った画像なので、中央部の黒くなっている部分はゴールドです。如何に繊細精緻な細工なのかが分かるというものです!!

プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー
三枚ともバックライトを当てた画像ですが、光の当たり方で美しく変化する様子は見ていて飽きません!実物ではもっと美しいので、ぜひ、実物を手に取って見て頂きたいですね♪
プリカジュール・エナメル ペンダント アンティークジュエリー
普通のエナメルよりずっと盛り上がっているのが特徴ですが、何しろ両面全く同じなのですら凄い仕事です!

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