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『キューピッドのお礼参り』 リバースインタリオ+金箔工芸 イタリア 1600年代後期(後期ルネッサンス) 水晶、金箔、シードパール、ハイキャラットゴールド 5,2cm×4,4cm×0,5cm(本体のみ) 重量21,8g ※フレームは18世紀後期 400年〜500年(後期ルネサンス)も前に作られたリバースインタリオと金箔工芸のコラボレーション!! それはエセックス・クリスタルの原点なのです!! これはミュージアムピースと言える逸品!! モチーフの意味は、『恋の神様キュ−ピッドが恋愛が成就した御礼に勝利の女神に貢ぎ物を贈っているシーンです。 『ギリシャ神話に出てくる神様達は御礼を忘れられたりするとたいてい怒って罰を与てしまうから』という意味なのです。 南欧らしい植物と蜂が飛んでいるのも面白い! この『キューピッドのお礼参り』はきっと恋が実った男性が女性にプレゼントするために作らせた物でしょう。 |
この作品は、リバースインタリオと金箔工芸の技術の融合によるルネサンス後期の極めて希少価値のある傑作です!! |
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まだファセットカットが出来なかった中世のカボッションカットのサファイヤを使った指輪。画像をクリックしてご覧下さい。 | |
19世紀のリバースインタリオは全面を彩色してあるか、マザーオブパールを敷いてあるので、裏からは彫りが見えないのですが、これは裏から彫りが見えるのが特徴です。黒バックなので目立ちませんが、女神の足とドレスそれにキューピッドの体の一部の金箔が剥がれています。 フレームが18世紀後期ぐらいに作り直しされたのは、金箔が長い年月の間に剥がれたので、裏にガラスのカバーをセットする為に作り直しされたのだと重います。半分にカットされた真珠がオープンセッティングで裏から見えるのも珍しいことです。 |
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↑19世紀のリバースインタリオ(エセックスクリスタル) | |
16世紀になり、金箔技術は伝統工芸としてヨーロッパ、アジア諸国にて急速な発展を遂げました。 特にフランス、イタリア、日本に於いてその発展は顕著でした。 金箔は大変薄く(厚さ 約0,1ミクロン)、木、金属やガラスといったあらゆる表面を覆う事ができます。 金箔を張るための様々な技術が開発されていますが、棺や和屏風、ベルサイユ宮殿の装飾に見られる最も歴史のある水張りは、現在に至っても最も堅固な方法です。 水張りは、木、布、紙などの土台に数層の自然糊を塗り、乾いた後に水で湿らせ、筆を用いて箔を張ります。土台が再度乾燥すると箔が張り付きます。 金箔工芸の技術を使ったアンティークジュエリーは過去に見たことがありません! しかも、インタリオの細密な彫りの中に金箔を貼ることは、普通の金箔工芸に見られない特別の仕事です! 金箔は貼る物に自然糊を塗って貼るようですが、このペンダントは貼った面が見えるので、糊は使えない筈なのです! ではいったいどうやって貼ったのか全くの謎です!! 謎の技法があったということになるのです!! それに彫りが見えるように、非常に狭い部分(女神の頭部は約3mm×3mm)に綺麗に金箔を貼るのは人間技とは思えない超難度の技なのです!! |
厚さは5mmと薄いので見た目よりずっと軽い感じです。 水晶をこのように薄い板状にカット出来るようになったのは、ちょうどこのペンダントが作られた頃からなのです! |
斜めからの拡大画像で見ると、リバースインタリオならではの立体感が出ているのがよく解ります。女神の頭部はたった3mmぐらいしかないのに表情まで彫られているのはカメオでは出来ない事で、インタリオならではの事なのです。 透明な水晶を彫っている時は眼で確認しながら彫れる訳ではありません。脳に3D画像が浮かぶような人でないと、彫ることは不可能なのです!こうして金箔を入れて初めてまるで黄金のカメオのように見えるのですから、これを作った作者には独創的な物を創り出すアーティストとしての才能があったのだと思います! ルネサンス期には素晴らしい芸術作品が制作されていますが、この時代はジュエリー製作が高く評価されていた時代で、建築家の卵は最初にジュエリー製作の勉強をしたと言われています。それは宝石に頼ったジュエリーとは違う、この『キューピッドのお礼参り』のようなアーティスティックな作品が作られたいたからなのです! このロッククリスタル・リバースインタリオ『キューピッドのお礼参り』は400年から500年も前に作られた素晴らしい芸術作品なのです!! |
金箔が一部剥離していますが、400年から500年もの時を経た物なので、なんら問題になる事ではありません。これ以上に剥離しないように、裏にガラスを填めてありますしね。 キューピッドが踏んづけている頭はいったいどんな意味があるのでしょう? |
『キューピッドのお礼参り』が作られた頃の西洋の出来事 1600年 シェークスピアの『ベニスの商人』が出版される 1609年 ガリレイが天体望遠鏡を発明 1682年 ベルサイユ宮殿が完成 『キューピッドのお礼参り』が作られた頃の日本の出来事 1615年頃 桂離宮の建設 1617年 日光東照宮が創建される 1680 綱吉が将軍に 元禄文化(元禄時代(1688年 - 1707年) 1689年 「奥の細道」 1701 赤穂事件 「忠臣蔵」 |
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インタリオとリバースインタリオに付いては《知られざるインタリオ》でご覧下さい。 |
金箔工芸を使った作品 | |
グスタフ・クリムト 「接吻」1907-08(黄金時代の代表作) 「黄金時代」と呼ばれる作品群には、写実的な人物描写と金と幾何学的な模様を融合させ作り出す装飾的な画面が特徴です。これは東方ビザンティン様式のモザイクや日本・東洋の影響が見られます。 |
ビザンティン美術の例:アヤソフィアにある、キリストと11世紀の皇帝コンスタンティノス9世夫妻のモザイク画 |
金閣寺 (鹿苑寺) 1394年 |
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