蝶 ピケ ブローチ アンティークジュエリー 蝶 ピケ ブローチ アンティークジュエリー
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ピケ 蝶 ブローチ
イギリス 1860年頃
鼈甲、真鍮、シルバー
重量5,9g
3cm×4,2cm
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蝶の形のピケは30年ぐらい前に一度扱った記憶がありますが、本当に久しぶりですね!

この蝶のピケはちょっととぼけたような感じでユーモアを感じる面白いデザインです。

通常は金を使うのですが、真鍮を使っているのも珍しいです。

ピケはべっ甲又は象牙に金銀を象嵌した物を言いますが、ほとんど附の出ていない黒いべっ甲に金銀象嵌のジュエリーは、イギリスでヴィクトリア時代中期から後期にとても人気があったようで、多種多様なモチーフの物が作られました。

鼈甲細工は日本のお家芸とも言える工芸ですが、日本の鼈甲細工にはピケのように金銀を象嵌するのではなく、蒔絵の技法を使っています。

だから日本の鼈甲職人にピケを見せると、外国でこういう鼈甲細工があったんだと驚かれます。

19世紀は、20世紀初期のエドワーディアンやアールデコのジュエリーのプラチナを使った洗練されたジュエリーとは違う、現代のジュエリーとははっきり違いを感じるジュエリーが作られています。

そんな中でピケはイギリスのヴィクトリア時代を代表するアンティークジュエリーの一つで、良いアンティークジュエリーが激減している昨今、お手軽な価格でアンティークで細工の魅力がこれほど楽しめる物は無いでしょう!♪


ピケはイタリアで主に教会の祭祀用具として作られていましたが、16世紀のユグノー戦争でフランスに逃れたユグノー教徒によりジュエリー以外の小物類がフランスで作られるようになったのです。

その後イギリスにピケの技法が伝わり、べっ甲という素材自体の珍しさと、英国人好みの地味な雰囲気が好まれて流行したのです。

最近、シチリアのピケ・ブローチを扱ったので、シチリアでは19世紀までピケが作られたことが分かりました。

優れたピケのジュエリーは、今では本当に見かけなくなって来ました。特にこのようなとても珍しい蝶のブローチなどはこれが最後になるかも知れないと思っている程です!!

何となくユーモラスな雰囲気を感じる楽しいピケのブローチです!♪

ピケは和服の帯留めや髪飾りとしても使える楽しいアンティークジュエリーです!♪

《べっ甲製品の保存方法》
べっ甲の加工には卵の白身を使いますし、べっ甲その物も虫が好む素材なので、日本では保管に相当注意が必要です。ヨーロッパの場合は高温多湿ではないので虫がとても少なく、べっ甲の古い物でも虫食いの物は見たことが無いぐらいです。

べっ甲を保存するには、樟脳を鷲で来るんで箱の中に一緒に入れておくのがベストです!ナフタリンは科学物質が入っているので駄目です。
箱は桐箱がベストです(湿度が一定に保たれるからです)





蝶 ピケ ブローチ アンティークジュエリー




蝶 ピケ ブローチ アンティークジュエリー
 
裏 ピケとカーブド・アイボリーのブローチは、トップレベルの物でもブローチの金具は金ではなく金属の物がほとんどです。
これは当時、カーブド・アイボリーやピケが高価な物ではなかったということなのです。

現代の作家と称する人が幻の技法ピケを再現したと称して、販売されているピケは何と80万円もするのですから、驚き桃の木山椒の木!!(笑)

僕はこの蝶のようなピケのブローチには18Kの金具が相応しいと思いますので、18Kの金具を付けて納品する予定です。

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