ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー

このピエトラドュラ(フローレンスモザイク)はロンドンのLAPADA(アンティーク アソシエーション)で長年アンティークジュエリーを鑑定している人が、こんな珍しいピエトラドュラは見たことが無かったと度肝を抜かれた作品です!!!
ロンドンのモザイクコレクターが、フィレンツェのモザイク博物館に一点だけ展示されているのを見たことがあるが、こうして実物を手に取って見られるとはと感激していました!!


A(画像をクリックしてご覧下さい)

上の画像Aは通常のピエトラドュラ(フローレンスモザイク)で大理石に半貴石を象嵌してあります(表面はフラット)。

ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 実物大
1円玉サイズ ←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小の比率が分かります。

ピエトラドュラ(フローレンスモザイク)ブローチ
イタリア 1860年頃
メノウ、ラピスラズリ、コーネリアン、カルセドニー、大理石(スレート)他数種類の半貴石、18ctゴールド
42mm×52mm  重量23,8g
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僕は38年間もアンティークジュエリーの仕事をしていますが、ピエトラドュラ(フローレンスモザイク)と言えば画像Aのような物しか見たことも聞いたことも無かったのです!!

だからこのピエトラドュラを見た本当に衝撃的でした!!

<ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 色彩豊かな沢山の果物をいろいろな半貴石で果物のように一つ一つカットして、コンポートに盛り合わせたように組み合わせているのですが、その果物に合った半貴石を揃えるだけでも大変です!!


いろいろな半貴石が今よりずっと豊富にあった150年前でも、これだけの多彩な色の半貴石を集めて、一つ一つ丹念にカットするのはお金も手間も大変なものだった筈です!!


だから当時も僅かな数しか作られていなく、今となってはフィレンツェのモザイク博物館か、ルネサンスで無ければ見ることが出来ない貴重な作品なのです!!
<ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 拡大 右上のリンゴのような果物は赤とベージュの半透明の層を持つメノウを使っています。何となく絵画的なイメージがあるのが面白いです。

すべて形の違う果物を組み合わせて、コンポートに果物を盛り合わせたように見えるようにしてあるのには感動です!!
ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 上部から見ても立体的な彫りの果物に彫ってあるのが分かります。
<ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー コンポートの白い縁はカルセドニーを使っていますが、これだけの曲線を表現するには、板状にカットした石を使っているのです。
ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー コンポートも果物を可なり立体的に彫ってあるのが分かります。
ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー

果物を盛り合わせたように見せるには、隣の果物と形が合うようにカットしなければならないのです。



ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 本当にこれは立体モザイクです!!

どの角度で見ても瑞々しく美しい果物に見えるんですから!!

これを作った人は、今まで作ってきたモザイクとは違う物を作りたくなったんでしょうね。

才能のある人ほど、同じ物を作り続けるのには飽きる筈ですから・・。

アンティークディーラーだって同じなんですよ。
売れ筋だからってだけで仕入れていると面白くないんです。

だからこういう世にも珍しいピエトラドュラとの出会いがあったら、売れるかどうかなんてどうでも良いんです(笑)。

僕はこういう作品が出たら何が何でも買っちゃうんです(笑)。
例え借金してでも・・(笑)

こういうミュージアムピースを扱うことに意義があるんですから!
ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー コンポートには美しい模様の石が使われていますが、これはいったい何という石なんだろうと思います。

僕は宝石鑑別所でこのモザイクに使われている半貴石がどんな石なのかを調べようと思ったのですが止めました。

宝石鑑別所で分かるのは、現代のジュエリーに使われている普通の宝石であって、このモザイクに使われているような半貴石に付いては勉強もしていないし、見たことのないから分からないのです。

むしろ、鉱物学を研究している人の方が分かるでしょうね。

まあ、どんな石なのかは分からなくても良いんですよ。すべて天然の石には違いなんですから(笑)
ピエトラドュラ フローレンスモザイク アンティークジュエリー 古い名画の額縁のような18ctゴールドのフレームも似合っています。

このピエトラドュラは小さな美術品として額装して部屋に飾るの素敵だと思います。

普段は飾っておいて、そこから外して使えば良いのですから。


裏 裏は意外に簡素な作りで、フレームの右角にはゴールドの純度をテストした痕が見えますが、そんなことは全く問題にするようなことではありません!

この重要な作品の魅力は立体的な特別のピエトラドュラに尽きるのですから。
ケース中 アンティークケース
オリジナルではありませんが、ほぼ同年代のアンティーク皮ケースに入っています。


お子さんがいらっしゃる方はこういうミュージアムピースと言える作品を残してあげるべきなんです。


こういう作品が売れないようなら僕はこの仕事をやっている意味が無いとさえ思っています!

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