この小箱は18世紀の箱でマリー・アントワネットとルイ16世が描かれているのですが、調べてみたら面白い事実が解って来ました。 蓋に描かれている絵に20 Juinと書かれていいるのですが、これは6月20日のことですから、この絵はヨーロッパ諸国に衝撃を与えた大事件「ヴァレンヌ事件」を描いた物だったのです!! 革命後にテュイルリー宮殿に軟禁されていたマリー・アントワネットとルイ16世は、1891年6月20日にマリー・アントワネットの愛人のスウェーデン貴族フェルセンの策略により、馬車でウィーンに逃亡を試みたのですが、国境を超える寸前でフランス軍に発見され翌日パリに連れ戻されたのです。小箱の絵は軍隊に捕まり馬車から降ろされたマリー・アントワネットとルイ16世が、サンキュロット(革命派)にに囲まれているシーンを描いたものです。背景の絵は馬車に乗せられた国王一家がパリに連れ戻されたシーンを描いた物です。
この小箱は歴史的な背景も実に興味深いものですし、極めて珍しい石に描かれた細密な絵も見応えがあります。 次ページでその詳細をご覧下さい。
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