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左の写真の小彫像は、ラーレース(単数系はラール)と呼ばれ、ローマの家庭の守護神です。 左のような社(やしろ)はラレース廟、ララリア(複数形。単数系はララリウム)などと呼ばれています。 ララリウムに飾られている小像は、食事や宴会の間はテーブルに置かれました。 これらは家族の重要なシーン、たとえば、結婚や子供の誕生、養子を迎えるときに立ち会う神であり、彼らの社は、社交や家庭での宗教的な中心だったのです。 前ページのペンダント金具のついた金の小彫像は、裕福なローマ市民の服に付けるお守りで、身に付けない時はこのララリウムに飾るために、完全に立体的な作りで下に置いた時に立つように作られているのだと推測出来ます。 |
家庭の守護神(ラーレース ファミリアレス) 伝統的なローマの家庭には、ペナーテース(戸棚の神)、ゲニウスやその他、家族の信仰する神々を一柱以上祭った社(やしろ)がありました。 お供え物は別にきちんとするのですが、宴会の時に床に落ちた物は神々に捧げなければなりませんでした。 |
『ローマの喜劇作家プラウトゥスの演劇「アウルラリア」に出てくる話』 プラトゥスは、ラールを長靴、短いチュニック、ベルトの付いた肌着を身につけた、痩せた男性の姿で描いている。 |
ララリウム 帝国時代の初期、家庭内の社(やしろ)はララリア(単数系はララリウム)と呼ばれました。 裕福な家庭では、召使いや労働の場所で見つかります。 成人を迎える少年が、トーガを着る前に、彼の印鑑を神に捧げるなど、家族の変化や継続の象徴を保管しておく神聖な場所でもあるのです。 |
ポンペイの家庭内のララリウム 質素な家では、壁のへこみ(niche)か、背景を描いてタイルを突き出した所に小さい神の像が置かれました。 |
祖先のゲニウス(中央の精霊)に献杯するラール(両脇)。 |
イシス・フォルチュナ小像 古代ローマ 1世紀〜2世紀 ブロンズ像 高さ10,6cm Walter 美術館 彼女は、角もしくは羽の間に月の円盤があるイシスの凝った頭飾りを身につけ、彼女の長いドレスの前部には、いわゆるイシスの結び目と言われる結び目で胸で締めてあります。 |
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フォルチュナは、幸運か不運かを示しますが、ローマ時代の人々は、フォルチュナをチャンス、幸運、大きな財産(フォーチュン)の女神として人格化しました。 左手にコルヌコピアを持った姿として描かれている左の大理石像は、繁栄と富みを表しています。 Fors Fortuna (幸運の女神)は、イタリアの女神で豊穣をもたらします。 古典期には、ミネルバやエジプトのイシスと重ねられ、元来は、ゼウスの娘であり、全ての善悪の事象を司るギリシアの女神テゥケーと結びつけられましたが、後に、幸運やチャンスの女神として崇められました。 テゥケーが、冒険的な行為(教義、くじ引き、愛、航海)を象徴していたので、主にコインに描かれ、右手に船の舵を持っていることがあります。 |
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紀元前4世紀のギリシア大理石像のローマンコピー |
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多くの宗教は混合しています。それというのも、拡大し、他の宗教と接するようになるにつれ、新しい信仰を採用し、変化する環境に会わせて自らの習慣を修正していくからです。 |
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古代ローマ 1世紀 |
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古代ローマ 1世紀〜2世紀 ブロンズ像 高さ10,6cm Walter 美術館 |
古代ローマ2世紀 銀 高さ6,4 cm Walter 美術館 |
古代ローマ A.D. 100 - 200 |