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ペーパーナイフ ドイツ 1850年頃 象牙 9cm×2,4cm Sold カーブドアイボリーの鹿のモチーフで知られる『黒い森』(ドイツ)は、ブローチだけでなく、こういうペーパーナイフのような小物も作っていたんですね。 ドイツの民族衣装(ニッカポッカー)を着てドイツ人らしい帽子を被った農夫が、二羽のアヒル?を抱えたポーズは、『黒い森』に住む人々の生活を忍ばせるほのぼの感があります。 髭をはやしたドイツ人らしい顔立ちや、民族衣装の彫りが素晴らしい♪ 人物の部分が完全に立体的に彫られているのも、ブローチの場合とは違います。 人物の裏に切断された立木を彫ってあるのは、足の部分から折れないようにする意味があるんですが、これはカーブドアイボリーの鹿のブローチと同じ趣向です。 このペーパーナイフは、立体的な彫りから、当時は鹿のブローチなどよりも、格上の物として作られた物と思われますが、今は身に付けて楽しめるブローチに比べると、可なり安い価格だと思います。 アヒルのくちばしの先端が僅かに欠けていますが、充分許せる範囲のことだと思います。 |
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黒い森と言われる美しい森や川などの自然に恵まれたシュヴァルツヴァルト地方には、当時は沢山の鹿が生息していたので、森の中の鹿をモチーフにした象牙細密彫りが作られるようになったのだと思います。カーブドアイボリーを作っていた人たちは、鹿は食糧でもあった身近な動物だったでしょうし、鹿の生態や体も良く知っていてから、これだけの見事な象牙細密彫りが作れたのだと思います。 19世紀のヨーロッパのカーブドアイボリーは、フランスやイギリスでも作られていますが、花や植物をモチーフにした物が大半で、彫りもシュヴァルツヴァルトの鹿のような細密な物ではないので、アクセサリーとして付けやすくはあっても、職人の高度な技に感動するような物ではありません! 僕はカーブドアイボリーの故郷シュヴァルツヴァルトがこんなに美しい自然に中にあることを知って、いつかは行ってみたいと思いました。カーブドアイボリーの鹿を身に付けて、19世紀に カーブドアイボリーの鹿を彫っていた人たちの子孫に会い、これは貴方達の先祖 が作った物なんですよと、酒でも一緒に飲んでお話したら楽しいでしょうね・・・。 僕はシュヴァルツヴァルトで、鹿モチーフのような繊細なカーブドアイボリーの他に、こういうペーパーナイフのような立体的なカーブドアイボリーを作っていることを初めて知りました!2013,11.26 |