天然真珠　ドラゴン　ブローチ＆ペンダント
アメリカ　1890年頃
ミシシッピー真珠、オールドヨーロピアンカット･ダイヤモンド、
ギロッシュエナメル、14ctゴールド
ミシシッピー真珠（大きな真珠）13mm× 11mm
25mm× 28mm
重量6,6g
Sold

アメリカのミシシッピー川では、19世紀中期頃にパールラッシュが起こり、フェザーパールと言われる細長い形の物など、大きくて変わった形の真珠が数多く採れています。

この作品も、素晴らしいミシシッピー真珠を手に入れた人が、特別に作らせたブローチ＆ペンダントに違いありません！

これだけ大きくてとても照りの良いミシシッピー真珠は、アンティークジュエリーでも珍しいのです！

それだけにとても繊細で巧みな彫金に、半透明の美しいグラデーションをかけたギロッシュエナメルのドラゴンを配し、上部に王冠を配した素晴らしいデザインのジュエリーが作られたのです！♪

オールドヨーロピアンカット･ダイヤモンドは、小さくても非常に上質の石が使われていますし、小さな天然真珠も上質です。

画像では繊細な彫金と、美しいグラデーションのギロッシュエナメルの美しさは分かりにくいと思います。これは大きく拡大した画像では、その繊細な彫金の魅力が伝わらないからです。

また、半透明のデリケートな美しさのギロッシュエナメルも実物を見ないとその魅力は分からないと思います。（エナメルに僅かな傷はありますが、実物を肉眼で見ても気がつかないほどの小さな傷です）

このブローチ＆ペンダントは、一般的なアメリカのアンティークジュエリーとは格段の差がある繊細で精緻な素晴らしい仕事で作られています！

裏の全体の作りや金具を見ても、優れたアンティークジュエリーならではの完成度の高い作りと仕上げは、特別に注文された物の証なのです！♪

アールヌーボーのジュエリーでは、トンボの羽に見立てた素晴らしい作品も作られています（Aは僕がソングオブロシアとしてやっていた時に販売した作品です）。

ミシシッピー真珠は1910年代に入ると、シャツのボタンの需要に応える為に乱獲され、上質の真珠が採れなくなってしまったのです。1940年頃にプラスチックのボタンが量産されるようになると、ボタンの材料の為に真珠を採ることはなくなるのですが、時そでに遅しで、1910年代以前のように上質の真珠が豊富に採れるようには回復することはなかったのです。

今でもミシシッピー真珠は少量は採れているようですが、最盛期の頃のように沢山の真珠から、上質の真珠を選べる状態ではないので、アンティークジュエリーに使われているような照りの良い物でもなく、大きさも小ぶりになっています。

それでも天然真珠というだけでも珍しいので、ブローチなどに加工した物は150万円〜280万円もの高価な物が販売されています。もちろんその細工はアンティークジュエリーと比べたら提灯に釣り鐘、月とスッポンほどの差があるのです（笑）。