アールヌーボー　プリカジュール・エナメル　ブローチ＆ペンダント
オーストリア？　1900年〜1910年頃
天然真珠、ローズカットダイヤモンド、プラチナ、18ctゴールド、
4,8cm×3,8cm
アンティークケース付き
Sold

滅多に見ることのない美しいグラデーションのプリカジュール・エナメル！♪

一つ一つが形の違う、素晴らしい照りの天然真珠は、造形的にも魅力を感じるものです！♪

これは見た瞬間に誰もが美しいと感じられる筈です！

アンティークのエナメルについて詳しくは、
《知られざるアンティークジュエリーの魅力》の【エナメル】でご覧下さい。

葉の部分は、半透明の淡いピンク、緑、白がぼかしをかけたようなグラデーションは、一目見た時にはっとする美しいプリカジュール・エナメルです！♪

プリカジュール・エナメルは、裏に薄い銅板を当てて、そこにエナメルを施し、後で酸で溶かすかはぎ取る技法で、教会のステンドグラスのイメージをジュエリーで表現しようとしたものです。

裏から光りを当てるとステンドグラスのように美しいエナメルなので、アーティスティックなデザインのアールヌーボーのジュエリーに好んで使われました。

とても手間の掛かる技法ですし、特にデリケートな色彩のグラデーションは至難の技なので、通常はとても高価な有名作家の作品などにしか見ることの無いエナメルなのです！

このブローチのエナメルでは、何がすごいかというと、普通のプリカジュール・エナメルでは、仕切り毎に単色なのに対して、あたかも仕切りをまたいでぼかしが継続しているかのような効果を出していることです！

葉っぱの葉脈で区切られた部分は、デザイン上はつながって見えますが、物理的にはつながっていないのです。

エナメルのページで、過去に扱った【プリカジュール・エナメル】
ご覧になって頂ければ、このブドウのプリカジュール・エナメルのグラデーションが如何に美しく、貴重な物かをお分かり頂ける筈です！

天然のバロック真珠も照りが良くて、葉っぱの部分に負けない自然の造形が生み出す存在感があります。これが真ん丸の真珠が整然と並んでいたら、つまらないデザインになっていたことでしょう。

意識的に歪で且つ、照りの良い美しい天然真珠を選んで使っているのが素晴らしい！

金の枝の造形は、フレンチのヌーボーの退廃的なラインとはひと味違う自然の造形の力強さを感じます。

裏の仕上げも実に美しいです。

ローズカットダイヤモンドの裏をオープンセットにして、エナメルと同じく光が透過するようになっています。

上の写真でダイヤモンドにも光が通っているのが解ります。

三角形の面を取ったような洒落たデザインのアンティーク・ケースがついています。