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香水瓶 |
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黄金に輝く香水瓶です!! モチーフはギリシャ神話から、幼子のディオニュソスをヒュアデスというニンフの姉妹が育てている場面です。 植物や動物が渦巻いているようなデザインも特徴的です。 この黄金の色は、オールモールという、真鍮に似た合金ですが、格調の高い題材や装飾を見ても解る通り、高級な物として作られています。 二種類のシーンが描かれていて、この面には松笠を頂いたテュルソスの杖を持つ幼子のディオニソスと、パテラ(神に捧げる酒を入れる杯)を持つニンフになっています。 これは、ディソニソスの秘儀を表しているものと思われます。 |
この面は、ハイアデスがワイン(?)をディオニソスの持つ杯に注がんとしている場面です。 この部分を含め、全体的にコンディションが最高によく、欠けも擦り切れも全くみられません。 細部もよく見えますし、ニンフの腕やディオニソスの肌は艶を出していますが、ニンフの服やワインの入れた瓶は艶消しになっているのがよく解るのもコンディションが良いからなのです。 |
円筒形を縦に三等分したような形状のガラス瓶がぴったりと重なるように作られています。 香水瓶の外蓋も花をあしらったオールモールでできています。(普通はガラスの物が多いのです) |
中蓋と外蓋が別になっています。
「ディオニュソスの誕生」 405 - 385 BC頃 ターラント国立考古学博物館 |
中央:ゼウスの太腿から生まれるディオニュソス。 右下:ケリュケイオン(伝令の杖)を持つヘルメス。 中央下:ヒュアデス(ニンフ)の一人。ヘルメスが連れて来たディオニソスを育てる。 |
渦巻きの装飾をよく見ると、ライオンのような怪物の頭になっているのが解ります。このような植物、動物などが混じった装飾様式は「グロテスク様式」といい、ポンペイの地下遺構(グロッタ)に描かれていた物で、ヨーロッパの伝統様式の一つです。 |
ディオニソス、ニンフ、植物の柱のような飾りは、別々に作った物を丸い枠に蝋付けしています。 ディオニソスがテュルソスを持っている場面が二つ、ワインを注いでいる場面が一つ、合計3組の装飾板があります。 |