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このブレスレットは、1829年にアイルランドの貴族セント・ジョージ男爵が、娘のルイーザ・セント・ジョージにクリスマス プレゼントとして贈る為に特別に作られた物です!! 極めて希少価値の高い美しいピンクトパーズと、ジョージアンならではのしなやかなベルトと目を見張る素晴らしい彫金は、さすが貴族のオーダー・ジュエリーと言える物です!! |
『ピンクトパーズは、イギリスのジョージアンにおける代表的なプレシャスストーン!!』 |
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その頃、イギリスと友好的な関係にあったロシアのウラル山脈のマイン50という鉱区で、上質のピンクトパーズが産出されるようになり、ルビーやサファイヤなどのプレシャスストーンが入りにくい状況だったジョージアン期のイギリスで、とても人気があったのです!! そしてヴィクトリア時代以降ではピントパーズを滅多に見なくなるのは、石が枯渇して上質の大きさの石が採れなくなっていったからだと思われます。 天然のピンクトパーズは小さな石がほとんどで、このブレスレットに使われているような大きさの石で美しい色の石は、アンティークでも極めて少ないのです!! ましてや、現代では非加熱のピンクトパーズは、絶対に存在する筈が無いのです!! ピンクトパーズの場合は、色の薄い石でも大変貴重な石だったので、素晴らしい金細工のジョージアンジュエリーの場合でも、クローズドセッティングにして箔を敷いて綺麗な色に見えるようにしている物が大半です。 もちろん、この時代は現代の宝石で行われているような加熱処理の技術がなかったので、非加熱であることは言うまでもありません! |
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現代の宝石で行われている加熱処理の技術が最初に使われたのは、1915年から1920年頃に合成サファイヤを作っていたグラセット社が、偶然に色の良くないサファイヤを1500度の熱で加熱することで、色の良いサファイヤにすることに成功してからです。 それも実験的に成功したというだけで、その後の技術的な改良と、上質の石が枯渇して来たうえに、経済の発達で宝石の需要が増えたこともあり、1970年頃から本格的な加熱処理が始まったのです。 だから1500度の高熱を出せるストーブが無かった19世紀以前は、現代のような加熱処理は存在しなかったというのが間違いない事実なのです!! |
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← この角度で見るとピンクトパーズのカットの良さが分かります! 電動モーターを使った研磨機が無かった時代に、このようなカット面数が多い石を磨く手間は半端ではありません! だから余程の高価な石でなければこのような美しいカットはあり得ないのです!! 脇石に高価なコロンビア産のエメラルドを使っているのも、このブレスレットが如何にハイクラスのジュエリーとして作られたかが分かるのです! |
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ピンクトパーズは裏のカットも素晴らしい! |
この時代は産業革命以後、経済が活発になっているのに長い間、新しい金鉱山が発見されなかったので、歴史上最も金が高かったとさえ言われている時代です。 |
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ジョージアン ピンクトパーズ ブレスレット |
『重要な事実を発見!!』 |
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セント・ジョージ男爵 アーサー・フレンチ・セント・ジョージ(1780-1844) ルイーザ・セント・ジョージ クリストファー・セント・ジョージ ———————————————— ゴールウェイ州にあるティローン・ハウスは、1770年頃、クリストファー・セント・ジョージにより建てられたマナーハウスの廃墟。 建築は、ジョン・ロバーツ(1712-96)で、ムーア・ハウス、マヨ州ウォーターフォード大聖堂の建築も手がけている。 1972年、アイリッシュ・ジョージアン・ソサイエティが廃墟になった家を取得した。 大きな一軒家で豪奢な設計、三階建て、高台に立っていて、周囲の土地や海を見下ろしている。 |
家系図 |
現代の時計のベルトのように機械で作られた物ではなく、すべて手で作られています!! |
この金のベルトは余りにも完璧な美しさなので、最初はベルトだけは19世紀中期以降のマシンメイドかと思ったぐらいです! でもルーペで各部をよ〜く見ると、信じられないような難しい作り方をしてあったのです!! 機械では絶対に作れない構造であることも分かりました!! |
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機械ではなく手で編んだ金のベルトは見ていて惚れ惚れするほど美しいのです!! しかもこれは普通の金線を編んだ物ではないのです!! 金が非常に高かった時代ならではの空前絶後の高度な技術で作られているのです!! |
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手で編んだ金のベルトは、弾力性がありとてもしなやかです!! 表裏とも完璧に仕上げてあるので、腕にはめたときの心地良さは格別です!! |
約1mmほどの太さですが、これは無垢の金線ではありません!! 編んであるのをよく見ると、断面が円形ではなくて、半円のパイプ状(無垢ではなく中空)の物を綺麗に曲げて編んであるのです!!! 金の薄い半円のパイプでこれほど美しく編んだベルトなんて空前絶後の難しい細工です!!! どうやったら薄い半円のパイプがつぶれずに編むことが出来るか全く理解不能です!! しかも全く乱れのない完璧な美しさのベルトなんですから!! 超高度な技術を駆使して大変な手間を掛けてまでこのベルトを作ったのには訳があるのです!! もし、現代の時計のベルトのように金無垢で作ったとしたら、金の量が何倍にもなってしまうからなのです!! これだけ大変な思いをして金の量を減らしても62.3gもの金を使っているので、今の金価格だと約31万円ほどですが、歴史上最も金が高かった時代だけに、おそらくこの10倍〜20倍はしていた筈です。だから当時は金地金の価格だけで300万〜600万円にもしていた筈なのです!! もし、こういう工夫をせずに作ったとしたら、金の量は少なくても3倍にはなるでしょうから、900万円から1800万円になってしまう訳なので、苦労して考え出した作り方なのです。 ベルトの縁に付いている金のボールは粒金ではなく、彫り出した物です。形や大きさが微妙に違うことからも、すべてハンドメイドなのが分かります!! この部分は粒金ではぶつかって落ちる恐れがありますからね。 |
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これほどまでに素晴らしい金のベルトが付いているのは、ピンクトパーズが如何に美しく高価な石だったかの証なのです!! |
このブレスレットは1829年に作られた当時、おそらく2000万円はしていたと思います。 皆さんはそんなに高かったのかと信じられないかも知れませんが、考えてみたら現代の有名デパートで売られている有名ブランドのブレスレットには1000万や2000万円の価格の物がざらにありますからね。石だけの価値しかないつまらない物で、しかも既製品ですよ。既製品!(笑)。 しかもそんな物でさえ、買う人がいるのですから、このセント・ジョージ男爵が特別に注文して作らせた名品が、当時2000万円はしたというのは全く当たり前のことで、不思議でも何でもないことなのです!! だから僕はいつも言っているのです! 優れたアンティークジュエリーほど安い物はないとね・・・(笑) |