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アールクレール(イタリア語で透明な芸術)という言葉が似合う、カットされたクリスタルのキラキラした輝きの中に浮かぶ歴史を秘めた金細工の美しさは、例えようのない格別のものがあるのです!!♪ |
これは歴史的な背景を秘めた約500年も前に作られたファンタジックなジュエリーなのです!! |
↑三種の神器 王の権威を象徴する王冠、宝珠、王笏がテーブルにのっている。 |
スチュワーティアン スライド(スチュワート・クリスタル) イギリス 17世紀(1600年代) 本体:クリスタル(水晶)、シルク、 MV CHOICE と描いてあります。 このスライドはイギリスの大内乱時代(1642-51年)もしくは、その後の王政復古時代(1660年)に王党派の一員が所有していたと思われます。 美術史家のジョアン・エヴァンス女史は、これと似た手の込んだスライドジュエリーについて書き記していて、そのジュエリーはダーヴェント・シモンズという婦人の所有で、彼女の先祖がヘンリエッタ・マリア女王(チャールズ1世の妃)から下賜された物であろうとしている。 そのスライドは、エナメルで描かれた人物がアメジストと真珠のボーダーの中に入っていたという。
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この二人の女性(?)が誰なのかは解りませんが、仮にこのスライドがイギリス内乱時代の物だとすれば、二人はヘンリエッタ・マリア・オブ・フランスとその子女のヘンリアッタ・アン・スチュワートのような王族だと推測されます。 二人の女性の顔が、幼児がの絵のようで何とも可愛いじゃないですか(笑)。こういうのも古い年代の面白みなのです。 |
17世紀は、ヨーロッパ世界ではバロック時代にあたります。 イタリアでは宗教改革の反動としてカトリック世界にバロック美術が生まれましたが、イギリスではエリザベス女王の絶対主義王政の元で、シェークスピアなどのイギリス・ルネサンスが花咲きました。 その後、イギリスでは王党派と議会派が対立する時代が訪れるのですが、その頃にこのスライドは作られたと推定されています。 このように裏にまで丁寧なエナメルを施しているのは、イタリアで始まったルネサンスのジュエリーの特徴です。 |
少し暗い所でもカットされたクリスタルが光を集めるので、中のモチーフが幻想的に浮かび上がるのです。 |
フレームの作りも独特です。 シルバーの部分には、ミルグレーションの原点とも言えるようなギザギザが打たれています。 |
チョーカーとして首に付けた時に、斜めから見ても美しく輝く金細工は、高価な宝石にも勝る魅力があるのです!! |
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