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軍隊の士官が妻や恋人に送ったレジメンタル・ジュエリー! 『プリンスオブ・ウェールズの紋章ブローチ』 イギリス 1901〜1907年頃 |
小さいブローチなのですが、プリンスオブ・ウェールズの羽根、ルビーとエメラルドが嵌められた王冠、エナメルのリボンを立体的に組み合わせて紋章を忠実に再現している素晴らしい作りです!! このブローチは、チェスター・ヨーマンリという義勇軍のバッジのデザインになっていて、どこが「スイートハート」なの? と思われるかもしれませんが、実は、軍隊の士官が妻や恋人に送ったジュエリーなので、スイートハート(大切な人) ジュエリーと呼ばれているのです。 女性の為に作られたブローチですが、男性がつけても格好いいと思います♪
プリンスオブウェールズ(皇太子)の紋章 |
ICH DIEN (吾仕えん) 優雅なアール(曲線)と僅かに高低差をつけたブルーエナメルのリボンの部分は地模様が透ける「バスタイユ・エナメル」になっています。金の文字は彫り残して、余白の部分に濃いブルーのエナメルを施してあるのです!! ウェールズ軍ではないのに、プリンスオブウェールズの羽根が使われているは、チェスター伯の称号を持っていた皇太子(後のジョージ四世)がチェスター・ヨーマンリ(義勇軍)にプリンスオブウェールズの紋章を使うことを許可したからです。 ヨーマンリは元々、各地の独立自営農民(ヨーマン)が国家の軍事活動に協力していた組織でしたが、イギリス軍が植民地などで兵隊が足りず、1899年のボーア戦争のために志願兵を募って各地方のヨーマンリをまとめてインペリアル・ヨーマンリとします。1907年に国防予備軍法でヨーマンリは、「国防義勇軍」として再編成されます。 |
王冠の上の部分は、小さなダイヤモンドを星形と四角の台に交互にセットしています。 きれいなカボッション・ルビーとエメラルドがセットされていますが、プリンス・オブ・ウェールズの紋章に描かれている王冠(コロネット)と同じ色の宝石になっています。 上下にミルも打ってあり、非常に丁寧に作られています。 |
【参考】 国立陸軍博物館より
スイートハート・ブローチ 第11槍騎兵連隊(Probyn's Horse) 国立陸軍博物館 |
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英国インド軍のアラン・フレミング・ハートリー少佐(当時)が妻に贈った物。 裏がロケットになっていて、少佐の写真が入っています。(のちに、将軍にまで昇進) 枠やプリンスオブウェールズの羽根がダイヤモンド、交差した旗竿の長細い旗の部分は、カリブレカットのルビーとサファイアになっています。 |
スイートハート・ブローチ サム・ブラウン騎兵隊 1925年 国立陸軍博物館 |
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ジョン・ウィズロー・ジュエル大尉から妻に贈られたブローチ。 エナメルの輪の上に、王冠が載っている。 |
羽根の先端が折れ曲がっている様子を段差をつけたセッティングで表現しています。 羽根が本当に王冠に刺さっているかのようですし、エナメルのリボンもリボンらしく自然で美しい曲線をつけてあります。 |
リボンの裏や三本の羽根の付け根は、しっかりと金で補強してありますが、これは強度を保ちながら表から見ると細く見えるようにしている工夫なのです!手に持つと少しだけ重みがあって高級感があります。 ストッパー付のしっかりとした金具がついています。 |