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モニーング ブローチイギリス 1849年 ダッチローズカット・ダイヤモンドと優雅な唐草模様のエナメル!! ミラーボールのようなカットのダイヤモンドが壺の中にセットされていますが、これは「ダッチローズカット」と呼ばれるアンティークのダイヤらしい魅力を持ったカットです。 フレームはシャンルヴェ・エナメルで優雅な唐草模様を描いていますが、これはモーニンジュエリーとしてはとても珍しい細工で、 フレームや壺などの彫金も含めて、全体的に非常に仕事の完成度が高いブローチです。 |
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唐草の部分は、実は地金を彫り残してあって、彫り込んだ余白の部分に、黒いエナメルを施して埋めてあるのです。 枠に彫金があったり、文字がエナメルになっている物はありますが、このブローチのように、幅広くブラックエナメルの唐草になっている物は珍しく、ほとんど見たことがないくらい素晴らしい物です。 全体の効果として、非常に優雅で、中央のダイヤモンドの壺とのコントラストが際立ちますし、フレームの形も曲線と尖った形が特徴的で、どことなくイスラム風な感じさえしてきます。 点線のような、線が途切れている部分がありますが、これは模様が単純にならないような工夫でセンスを感じます。 |
これだけ大きく拡大しても粗が目立つのではなく、美しいすっきりしたラインと、太い線から細い線までの曲線は、まるで描いたような美しさです!! こういう線を彫り残すということは、当時で第一級の職人でなければ出来ない難しい彫りなのです!! |
ダッチローズカット・ダイヤモンドをゲージで測ると、見た目の大きさが0.75ct くらいはあります。 円形ではなく楕円形にカットしてありますが、これは無駄が出るので、とても贅沢なカットなのです!! ダッチローズカット・ダイヤモンドは、全て三角形のファセットになっていて、頂点に六つのファセットがあり、その周りに十八個のファセットが続いています。 この三角形のファセットが現代のダイヤモンドのカットにはない、ダイナミックな輝きを見せるのです。 この時代はクローズドセッティングが主で、石にフォイルを敷いて色を改善していますが、元々インクルージョンの無い綺麗な石を使っています。 壺の細工も非常に良く出来ていて、面白い取手の形やダッチローズカットダイヤモンドの上方両脇にできた隙間に小さいダイヤモンドを詰めたりしています。 全体的によれたり、線が曲がったりした所がなく、顧客の水準の高い要求に答えて作られている感じがします。 |
厚みのあるカットなのが素晴らしい! |
厚みがあり、ラグビーボールのような好ましい形のダイヤモンドです。 壺の形のセッティングも素晴らしい。 |
楕円形の金の縁にも、溝が入っています。 |
裏にはロケットが付いていて、髪の毛が入っています。 In Memory of John Donaldson という刻印が入っています。 ブローチ上部の突起はセーフティーピン用の金具です。 |
外側のフレームは面が取ってあります。 周囲の繊細な唐草の中に、黒い余白を取ったスペースを設けてそこにダイヤモンドの壺のモチーフがあるので、迫力があります。 |
全体的に、スッキリしていて気持ちのいいつくりです。 この写真を見ても解るとおり、脇石のダイヤモンドもキラキラ輝く石を丁寧にセットしてあります♪ |