『フランドルの透かしの美』

ストマッカー(ペンダント)

オランダ(フランドル地方)
18世紀初期〜中期(1700年頃から1750年頃)

ローズカット・ダイヤモンド、
ハイキャラット・ゴールド、シルバー

7.7cm×5.6cm 重量 13.3g

¥538,000-

なぜ透かし細工は、日本人の琴線に触れるのでしょうか?

日本人は本来軽やかで繊細な美しさを感じる物を好む民族なのです。

例えば優れた数寄屋造りの邸宅の部屋には必ず美しい透かしの欄間があるように・・・。

今までフランドル地方の同様のスタイルのジュエリーを扱ってきましたが、これは金を使った可なり高級な物として作られています!

線の細さが違いますし、使われているダイヤモンドがステップカットではなく、より新しいカットである、ローズカットになっているところも違います!!

軽く、空気感まで感じられる透かしの部分は、糸鋸で挽いた多数のパーツを蝋付けしてあるのですが、糸鋸で挽いた後のヤスリでの仕上げと、蝋付けの作業は気の遠くなる程の時間を掛けて作られているのです!!

元来ストマッカーは、胸の空いた服にあてがう三角形の布製の装飾部分のことで、そこに縫い付けて付けたジュエリーもストマッカーと呼ばれるようになりました。

今ならベエルベルベットのリボンを通してペンダントとしてお使い頂けます。

それにしても、このスタイルのストマッカーがヨーロッパ各国で長い間作られ続けたのは、余程人気があったのでしょう。

200年〜300年も前に作られた貴重なダイヤモンド・ジュエリーですが、何故か欧米では繊細さがそれほど理解されず、時代遅れのスタイルだとされているお陰で、19世紀のジュエリーに比べると格段に安い値段で買うことができるのです!!!

1円玉サイズ
←↑実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小の比率が分かります。
このストマッカーにセットされているローズカットダイヤモンドは、19世紀以降のローズカットダイヤモンドとは可なり趣が違います。
大きな石には下に箔が敷かれていると思われますが、それが時代とともに変色してまるでブラックダイヤモンドのように見えるのが面白いのです!  それに極小のダイヤモンドはカットされているというよりも、ダイヤモンドをカットする時に出来た破片のようなとても小さな石を、大きな台座に大事そうに留めてありますが、これは、この時代に流通しているダイヤモンドが如何に少なかったかの証なのです。

 

線の一つ一つが非常に細く、同じ様式の銀製の物よりもずっと繊細にできていますが、これは金ならではの細工です。ダイヤのセッティングには一部銀を使っています。

金が貴重だったという事情と、時代の好みの両方がこの細工に反映されているのですが、同時代の金製のストマッカーと比べても、さらに細かい細工になっています。

これを作るのには、膨大な手間と時間が掛かっていて、相当に良い物として作られています。

しかも、約250年〜300年も前に作られた、これだけ繊細な金細工が、このような良い状態で残っているのは大変珍しいことなのです!!


《参考》
金細工についてはこのページをご覧ください。


大小のダイヤモンドが非常に丁寧にセットされています。

 

1円玉サイズ
←↑実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小の比率が分かります。

 

金の高さのある大きな台座にローズカット・ダイヤモンドを大切そうにセットしています。

裏も完璧に仕上げています。
花の形の台座には線を彫ってあります。

上部の金具はオリジナルの物で服に縫い付けるための物ですが、現代ではそのままリボンを通してペンダントとして使えます!!

 

撮影用にリボンを通してチョーカーの様に着けてみました。

もちろん、長めのリボンを通してペンダントとしてもお使いいただけます。

高級リボンはサービスさせていただきます。


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