これは彫刻家トーヴァルセンの作品の中でも最も有名な大理石の大型レリーフです。
デンマークを代表する新古典主義の彫刻家トーヴァルセン(1770–1844)は、ほとんどをローマで暮らし、アントニオ・カノーヴァの後継者とされくらい名声が高かったのです。
ヨーロッパ中から注文があり、ローマ教皇ピウス２世のモニュメントを作り、サン・ピエトロ寺院では唯一のイタリア人以外の彫刻家となりました。
美術館に背中合わせに飾ってある「夜」と「昼」のレリーフは、トーバヴァルセンの最も有名なレリーフです。
夜と昼で一日を表しています。擬人化された「夜」は、ふわりと空に浮かんでおり、頭をかがめています。
彼女は目を閉じて古代から眠りの誘う花として知られるポピーの花を編んだ髪に着けています。（前髪）
右下の「夜の鳥」はフクロウで、「静かに！」と注意しながら、こちらに直接向かっているかのようです。
※ウィキペディア

トーヴァルセンの夜の女神 Nyx　ニュクスは、19世紀のカメオのモチーフとしてとても人気があったので、この作品を元にした多くのカメオが制作されています、ここでご紹介しているシェルカメオは、そんな中でストーン、シェルに関わらず最高傑作だと僕は確信しています！！

翼の部分は、表面を荒らしたような彫りで艶は出してありません。地の部分を完璧に艶をだし、コントラストを付けることで、ひときわ印象深い作品になっているのです！


女神と子供たちは反艶消しの仕上げなので、三種類の仕上げで作られているのです。


裏から光りを当てると、透過光でまるで明け方か夕方の女神といった風情があって、何とも美しいんです！♪

突起状の貝の先端にある厚い白い層を削って、まるで大理石像のような立体的なカメオにしているのです！！


このシェルカメオは、ジロメッティのような写実的な素晴らしい彫りのストーンカメオとは違う、もっとアーティスティックな魅力に満ちた素晴らしい芸術作品だと僕は思っています！！！

カメオに付いては《知られざるアンティークジュエリーの魅力》の【カメオ】をごらんください。以前に販売したカメオの逸品もご覧になれます。