シャンルヴェ・エナメルは、ベースの金属部分を彫り、そこにエナメルを施す技法で、このモーニングブローチで言えば、ゴールドの文字を彫り残して、彫った部分にブラックエナメルを施してあるのです。

もっと時代が下がる安価な物は、手間を省くために黒のエナメルに金色の文字を描いただけの物になっています。

フレームの作りもゴールドラッシュ以前の金が非常に高価だった時代を示す、薄い金の板から作ったハンドメイドならではの丁寧な細工で、ブローチのピンも刺しやすく抜けにくい形のピンであることから、オリジナルのピンであることが解ります。

19世紀前半のジュエリーで、ちゃんとした作りの物がこの価格で手に出来るのがモーニングジュエリーの魅力なのです。

エナメルの技法については《知られざるアンティークジュエリーの魅力》の【エナメル】でご覧ください。