いくつかの層を持つコロニアルシェルの特性を巧みに活かした19世紀シェルカメオの第一級の作品です！♪

ニュクスの顔をマット仕上げにして、夜の静寂をイメージさせ、目を見開いたフクロウの顔の部分はオレンジ色の層を活かし、艶を出した仕上げにしています。

この色の対比とマット仕上げと艶を出した部分のコントラストを巧みに活かした彫りは秀逸です！♪

夜の静寂と眠りをイメージさせるニュクスの表情と、夜に活動する目を見開き、羽尾を広げたフクロウとの対比が素晴らしい！


ニュクスの頭部のベールはオレンジ色の層
をグラデーションになるように彫ってあるのも立体感が出る要因になっています。

ベールの上には、眠りの意味がある芥子の花を厚みのある白い層を彫り残しているので、これも立体感を感じさせるのに役立っています。

ニュクスの顔の右側のベールをグラデーションになるように彫り、遠近感や透明感を表現しているのも、作者の類い希な才能を感じさせます！♪

このシェルカメオは素材の持ち味を完璧に活かした素晴らしい作品なのに、このお値段なのは、何故かフレームの作りがこのカメオに相応しい物ではないからです。

でも、往々にして19世紀のカメオのフレームはゴテゴテした装飾過剰の物が多く、返ってカメオが生きないような物も多いので、これで良かったのかも知れません。

これでフレームも良い物だったら価格は全然違ったでしょう。