プチ勲章(替章)
フランス 1870年
デマントイドガーネット(ホーステールも確認)、
オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、ローズカットダイヤモンド、エナメル、18ctゴールド
大きさ 3.4cm×1.6cm
重量2,6g
Sold
高位の勲章には、同じデザインと素材でこのような小さな替章も一緒に作ったものなのです。
今までも何点か扱っていますが、いつもすぐに小元太マークが付く人気者ですね♪
特にこのプチ勲章美しいデマントイドガーネットとダイヤモンドをふんだんに使ったゴージャスな物で、今までで最も美しいプチ勲章で♪!!
プチ勲章はエナメルだけの物より宝石を使った物が高位の勲章ですが、デマントイドガーネットとダイヤモンドをこれだけ贅沢に使っているということは、余程の高位の勲章として作られた物だと思います!
エナメルで1870年と書かれていますが、デマントイドガーネットは、ロシアで1868年に初めて発見された石なので、その二年後のまだ発見されて間もない頃に早くも使われたことになります。
『デマントイドガーネット』
ロシア産のデマントイド・ガーネットはアンティークジュエリーだけにしか存在しないのです!!
僕は過去にいくつもデマントイド・ガーネットを使ったジュエリーを扱っていますが、最初に扱った35年ほど前です。
その時、宝石鑑別の専門家に見てもらったのですが、彼は鉱物の見本としての小さな石は見たことがあったけれど、ジュエリーにセット出来るような上質のデマントイド・ガーネットを見るのは初めてだと驚いていました!
デマントイド・ガーネットは、1868年にロシアのウラル山脈で発見され、パリ、ニューヨークそしてセントペテルブルグなどの高級宝石店のショーウインドウに飾られ、世界中の宝石愛好家に衝撃を与えた宝石、それがデマントイドなのです!!
中でもロシアの天才宝飾プロデューサー ・ファベルジェが好んで使った石としても知られています。
デマントイドはガーネットに属する石ですが、金色の輝きを帯びた、少し黄色がかったグリーンから茶色っぽいグリーンまでの色合いがあり、ガーネットとしては最高級の石で特別の存在なのです。
その名前の理由は「ダイヤモンドに似ている」という意味のオランダ語から来ていますが、ダイヤモンドよりも数値的には拡散率が高く、ファイヤー(虹色の輝き)もより大きいのが最大の特徴です!
唯、石の色がグリーンなので見た目にはダイヤモンドよりも強いファイヤーは分かりにくいのですが、他のグリーン系統のにはない強い光沢があり非常に魅力的な宝石です!
その強い光沢感は暗闇の中でも輝く石とさえ言われているほどです。
デマントイド・ガーネットほどアンティークジュエリーならではの石はありません!
何故なら質の良い大きな石は極めて希なうえ、1920年代ですでに鉱脈が枯れ、産出されなくなったからです!
1996年にアフリカのナミビアでデマントイドの鉱脈が発見され、市場にも出回るようになりました。
市場価格は過去に産出されたウラル産よりずっと安いのですが、それでも産出量が少ないせいか結構高価な値段が付けられています。
ロシア産のデマントイドは、アンティークジュエリーでなければあり得ない貴重な宝石ですし、それをセットしたこのプチ勲章は、アンティークジュエリーの魅力を理解出来る方にとってはたまらない魅力がある指輪なのです!
ウラル産のデマントイド・ガーネットには、ホーステールという馬の尻尾のような結晶が入っている石があるのが特徴ですが、この石のいくつかにはホーステールが確認されいます。
最近では、ナミビア産のデマントイドもあるようすが、ナミビア産のデマントイドも上質の石が枯渇して、加熱処理された石がほとんどのようです。
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