少し青みがかった白い層を含んだかなり厚みのある美しいニコロアゲートのインタリオです。弓矢を持ったキューピッドが地面につま先立ちして、右手で空から落ちてくる何かを掴もうとしているポーズにはどんな意味があるのでしょう？
肉眼では判別不可能なこんな小さなインタリオで、これだけの表現を出来る作者の並はずれた才能には感服するのみです。そして他人には解らない極小の彫刻を指にはめていた古代ギリシャ人は、余程の美意識を持った人物に違いないと思います。 これも古代ギリシャならではの、小ささが魅力のインタリオの傑作と言える作品です。

Eros ( Cupid )エロス（クピド・キューピッド）

ギリシャ神話