皆さんは、このインタリオが如何に高度な技術を持ったカーバー（彫り師）に彫られたかを、どの部分で感じられるでしょうか？
それが一番はっきり解るのは頭部の髪の部分なんです。ほぼ等間隔ですっきりした乱れの無い美しい線は、ルーペも便利な道具も無かった時代の仕事としては正に驚異の仕事と言えるでしょう！！だって右下の実寸に近い画像と比較して見てください。実物を肉眼で見ても線を彫ってあるようには見えないんです！見えないような極細の線を完璧な美しい線に彫ってあると言うことなんです！！
王妃の象徴である、金で出来ていたであろう頭部の飾りは立体的に表現され、鼻筋の通った高い鼻と意志の強さを表すような大きな目は、王妃に相応しい凛々しい顔に彫られています。
石の下の部分が綺麗に紫色に輝いているのと下あごと首の後ろが金色に輝いているのは、とても厚みのあるカボッションカットなればこそで、指輪の金の色が反射しているからなのです。