TOP (カタログ) |
メールマガジン | お問い合わせ (メール) |
Genと小元太の フォト日記 |
セミナー &クイズ |
アクセス・地図 |
ダブルフェース・カメオは、彫りやすいシェルでさえも珍しいのに、ストーンカメオでは極めて希な物なのです! 17世紀のカメオ自体、18世紀後期〜19世紀のカメオに比べると比較にならないぐらい少ないのですから、この17世紀のダブルフェース・カメオが如何に希少価値のある作品であるかが分かります。 ↑はシェルのダブルフェース・カメオですが、シェルは貝殻自体が薄いので、二人の姿は上部の白い部分だけで表現せざるを得なく、単色のダブルフェースにならざるを得ないのです。 レイヤーアゲートのストーンカメオの場合は、二つの層(レイヤー)に厚みがある石ならば、二人の姿は二色で表現出来るのです!! しかし、言うはやすしでダブルフェースを彫ることが出来るようなレイヤー(層)を持つ石はとても少なく、ましてやキリストは血を表す赤い色にしてありますから、赤い色を含む二つのレイヤーでそれぞれの厚みも充分にある必要があるわけで、これ程の条件を満たす石は滅多にあるものではないのです! それにカットする前の原石を見て、そのレイヤーを活かしてダブルフェースになるようにカットすることは至難の技なのです! だからシェルカメオにはあっても、ストーンカメオのダブルフェースが極めて少ないのです!(僕も過去に扱った記憶がありません) キリストの慈愛に満ちた穏やかな顔と遠くを見ているような優しい目は、作者の力量を感じさせる彫りだと思います。 レイヤーアゲートは単純な色合いの石ではなく、微妙に変化した面白みのある石で、これは古い年代のストーンカメオならではのものなのです。 ストーンカメオは、19世紀前後からのカメオブームの頃になると、単純な色合いの石が圧倒的に多くなり、このダブルフェース・カメオのようなアーティスティックな作品はほとんど姿を消してゆくのです。 フレームは最初は19世紀の物かなと思っていたのですが、大きさも形もまちまちのスプリットパール(半分にカットした真珠)を、爪だけではなくとても薄い覆輪で留めていますし、しっかりした裏の作りからこれは18世紀のフレームだと判断しました。 面白みのあるレイヤーアゲートを活かしたアーティステックなカメオだけに、19世紀のスプリットパールを使ったフレームのように、すべてまん丸の均一な真珠では興ざめすると言う物です!(笑) 大きさも3cm×2,5cm と小ぶりで使いやすいのも魅力です♪ このカメオは17世紀に作られた物ですから、1600年〜1700年頃に作られた訳で、400〜500年も前に作られたことになるのです! 市場で見かけるどこにでもあるような19世紀のカメオとは、比較にならないぐらいの希少価値があるにもかかわらず、価格が安いのは何故だと思われますか? それはモチーフが宗教色の濃いせいもありますが、それよりも小綺麗な色の石を使った、一般受けする綺麗な女性の横顔のカメオではなく、アーティステックなカメオだからです。 アンティークの価格は、必ずしもその美術的希少価値に比例しない場合も多いのです。どうしても分かりやすい美しさの物が人気があるので、本来ならありふれたつまらない物が高い価格になってしまっていることが多いのです(笑)。 |
|
この商品は過去に販売した商品です。より詳しく知りたい方はどうぞお問い合わせください。遠方の方も原物を見て頂いてから購入をお決めいただけますのでメール かお電話で[TEL:0120-974-384]お申し込みください。 |
- All Planning, Design & Photo by Gen Katagiri -