イタリア 1870年頃
直径 2.8cm
ローマンモザイク、18ctゴールド
¥480,000.-
イタリアのアンティークジュエリーのモザイクには、ローマンモザイクとフローレンスモザイクがあります。
ローマンモザイクは、細いガラスの棒を縦に埋め込んで絵を描いています。
一方、フローレンスモザイクは、ステンドグラスのようなガラスの板をパズルのように嵌め込んで制作されています。
従いまして、より表面積の狭いピースを使用するローマンモザイクの方が手間がかかるのですが、アンティークのローマンモザイクと言っても、大体はローマの景色を描いたようなお土産品レベルの物も多いのです。
鳥のモチーフにしても色数が少なかったり、ピースが荒かったりします。その中でもこのラブバードのブローチは、二羽の鳥に、色とりどりの花や弓矢を配していて、大変素晴らしい出来映えです。
背景の黒のモザイクをよく見ると、同心円状に配置されているのが解ります。
「黒で見えないからいいや」ではなく、モザイクの美しさを徹底的に引き出そうとしていることからも、数少ない高いグレードの物であることを証明しています。
弓と矢筒の部分には細長いパーツを使用しています。銅線も一部使用されているようです。
鳥の胸(首もと)が、一部青白くなっています。拡大するか虫眼鏡でみないと見えないような部分です。
ここまでするのは、まさにアートだと思います。