アーツ&クラフツ ネックレス


アーツ&クラフツ ネックレス
ムーンストーン、マザーオブパール、ローズカットダイヤモンド、シルバー&ゴールド
イギリス 1880年〜1900年頃


これは普通のアーツ&クラフツのジュエリーとかなり違いがあります。それは全体のフォルムはオーソドックスなエレガントなもので、完成度の高い綺麗な仕事で作られているところです。しかし、 マザーオブパール(真珠の母貝の内側の層をカットしたもの)と、その上部にセットしたローズカットダイヤモンドを使っているところが、アーツ&クラフツらしいところだと思います。ローズカットダイヤモンドはこの頃になると小さな脇石にしか使わなくなっていますから。それまで一般的にあまり使われていない素材を使ったり、その使い方に何か新しいものをかんじさせるものが、アーツ&クラフツとヌーボーの共通の特徴でしょう。ヌーボーとの違いはラインの違いにあるといえるかも知れません。(エナメルの妖精のネックレスなどは典型的なヌーボーのラインです)。それから、ムーンストーンのように高価ではないが、独特の雰囲気 のある石で、デザインしだいで美しい作品になるような素材を使うのも、両者の特徴でしょう。一般的なアーツ&クラフツのジュエリーはデザインが一目で解る個性的な、新しい感覚のものですが、完成度の低い作りで、サインが入った作家物がほとんどなので、どうしても値段が高価なものになってしまいます。
僕は工芸品は絵画や彫刻などの純粋なアートと違って、その素晴らしい仕事(作り)が最大の見所だと思っています。そして現代の工芸品とアンティークの違いはその仕事のレベルの圧倒的な差にあるのです





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