拡大6

 
 この一見粒金に見える物が、粒金ではなく厚い金の板から削りだした物なのです!!この大きさの粒金なら作るのは難しい事ではありませんが、削りだして粒金の形にするなんて事は、古今東西、数千年の歴史の中でも見た事も聞いた事もありません!これが如何に難しく手間の掛かる事かは少しでも彫金の経験がある人なら理解出来る事なのです。それに外側の八角形の白いエナメルの内側の細いゴールドの八角形のラインには溝が掘られているに、皆さんは気づかれたでしょうか?このように巾が1mm程しかない細い物にきりっとした溝を掘るのも余程の高度な技術を持っていないと出来る事ではありません!一見どうでも良いようなことだと思えることでも、視覚的に微妙な影響があるもので、それが解っているから手間を惜しまずにやっているのです。
 ゴールドの細い八角形のラインがフラットでく、より細いラインにしている事がゴールドのより繊細な輝きに貢献しているのです。

 これだからアンティークジュエリーは面白いんですよ。32年間もこの仕事を続けているのに未だにこんな凄い物を作っているんだという新鮮な驚きを感じる物と出会うんですからね〜。
 この複雑な透かしをすべて糸鋸で挽いているだけでも凄い事なのに、さらに粒金を削りだしているのは、アールヌーボーの時代にラリックやフーケと共に第一級の作家として評価されていたゴートレーの作品ならではの事だと思います。

 ローズカットダイヤモンドを留めている部分はプラチナですが、さすがに完璧なミルが打たれています。

※画像右下の金のフレームに付いているマークがロシアのインポートマークです。続く

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