ハーフパール

真円真珠を半分にカットしたものでスプリットパールとも言います。

1921年に御木本の養殖真珠が欧米に本格的に輸出されるまでは、
真珠は天然の物しかありませんでした。
そのため、それ以前の真珠は今では考えられないほどの稀少価値があり、
大変高価なものだったため真珠を2つにカットして使われました。
ハーフパールには直径1ミリ以下の非常に小さな真珠をカットした物まであります。

ブローチ等の場合、真円真珠は穴をあけて接着剤を付けて針に刺してセットしますが、
半円真珠の場合はそれが出来ないため、
小さな爪で留めるパヴェ留めというセッティングを行います。
小さなハーフパールを隙間なく留めたジュエリーは、
現代の養殖真珠を使った量産の物にはない繊細な美しさを感じます。

小さい真珠をカットするだけでも大変な技ですが、
それを留めるには更に高度な素材を要します。
ハーフパールは、まさにアンティークジュエリーならではの物と言えます。

ハーフパールを使ったロケットペンダント
格子状にハーフパールを敷き詰めたロケット

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