ピンチベック

時計・玩具職人のクリストファー・ピンチベック (1670?〜1732)が発明した亜鉛と銅を主たる成分とする真鍮のような合金。

金のような光沢を持ち、錆び付かず、合金としては着用感に優れているとされる。
特殊な表面加工が施されていたとする説がある。(Bill Robins.An A-Z of Gems and Jewelry)

ピンチベック製品の人気がでると模造品も作られた。ピンチベックとして売られていた商品のうち本物は10%程度で、ピンチベック社は広告を出して類似品に対する警戒を促していた。

その製法は秘密だったので、次男のエドワードが没すると誰も知る者はいなくなった。

その後も似たような合金は作られていたが、19世紀中期に電気鍍金が登場すると姿を消した。

 

ピンチベックは、ロンドンの時計職人ピンチベックが、当時とても高価だった金に代わる金属を発明した合金で、銅と亜鉛を主成分にしてあるようですが、詳しい製法は未だに解っていないのです。
ゴールドラッシュ以降に金価格が下がるまでは、ピンチベックのネックレスやブレスレットはとても人気があり多くの物が作られました。

19世紀以降の金価格が下がって後でも安物のカメオのフレームなどに使われていますが、それらの物は工芸品としてはレベルの低い物です。

一般に「ピンチベック」と呼ばれている物は次のように分類される。

  • 18世紀のピンチベック社によるオリジナルのピンチベック製品。
  • ピンチベック社の物ではないが、19世紀中期までの繊細な細工が施された金を模した合金。
  • 金の模造品一般。金のまがい物のこと。


ジョージアン ピンチベック パース
1830年頃のパース。ピンチベックに似た合金に繊細な細工が施してある。
これらもピンチベックと呼んでいる。

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