インタリオ&リバースインタリオとはどんな物?

18世紀 インタリオ 拡大
実物大100円玉サイズ ←実物大
ブラウザによって大きさが違います。青い○に100円玉を置いて100円玉の方が大きければ実物より小さいということです。
森の中の三頭の鹿をそれぞれ違うポーズに彫っていますが、中央の鹿は体長が5mmほどで頭部はたった2mmしかない、非常に小さな物であることを考えれば、人間技とは思えない驚異的な細密彫りなのです!!!

ブラッドストーンの赤い斑点を活かした木の葉が、鹿のお尻の手前にあるなど、遠近感を巧みに表現しているのも素晴らしいではありませんか!!

木の葉の部分は赤い斑点を小さな塊のように彫って立体感を出していますが、これも独創的な技法で、この作者はいったい他にどんな作品を彫っているのだろうと感動します!!サインが無いのが不思議なぐらいで、きっと当時の名人級の腕前の彫り師だったのだと確信します!

インタリオとはどういう物でどんな魅力があるのかお話するにはこの作品が、インタリオならではの特徴が良く出ているので選びました。


18世紀インタリオ

カメオは古代ローマルネサンス、19世紀とそれぞれの時代に人気がありましたし、レベルは見るのも嫌になるほど低くなったとはいえ、今でも作られていますが、それは誰にでも解りやすく、一見付けて映えるとの錯覚されているからです(笑)。

それに対してインタリオは、カメオ(浮き彫り)とは逆の彫り、つまり沈め彫りというか、モチーフの部分を彫り下げているので、肉眼で見るとその細密な彫りがどれだけ凄いものなのかが全く解らないのです。

僕も12年程前にインタリオを撮影して拡大画像を見た時の驚きと感動を思い出します。世の中にこんな凄い彫り物があったとはと感激し、こんなに素晴らしい物は何とか多くの方に知ってもらわなければと努力して来たのです。

え?画像を見れば解るって?いやいや、インタリオは拡大画像では何故かカメオ(浮き彫り)に見えてしまうからその本当の凄さは解らないのです!
このことを初めて知った時は僕も本当に驚きました!
僕の常連のお客様の多くはインタリオがお好きですが、それは来店された時に実物をご覧になり、粘土に押して浮き彫りになったのを見た時に初めてその彫りの凄さに気づく感動されるのです!!

インタリオとはどんな物なのかが解るイラストをご覧下さい。
カボッション・カットの石に彫ってある図ですが、カメオなら一番出っ張っている犬の鼻の先端を一番深く彫ってあるのが解ります。
カメオなら彫りの具合を目で確認しながら彫れますが、インタリオでは目で確認しながら彫ることは出来ないのです!
だからインタリオは、天才的な建築家がそうであるように頭に3D画像が浮かぶ特殊な能力がないと彫れないものなのです!!
それにインタリオは彫った部分を奇麗に仕上げるのが至難の技で、非常に手間の掛かる作業なのです!
奇麗に仕上げないと粘土に押した時に細密な線が出ないからです。
カメオも優れたカメオほど、彫った後の仕上げに手間を掛けているのですが、インタリオは普通の工具は使えないほど細密な彫りで、沈め彫りなだけにその作業が如何に困難なものが想像出来るというものです!

インタリオは彫るのがカメオより数段難しいですし、解りにくい物なので19世紀中期でほとんど終わってしまっているのです。

カメオは作り続けられても、インタリオは完全に姿を消してしまったのです。今作られているインタリオはコンピューターを使った100%機械彫りで芸術性ゼロの物なのです。

インタリオは古代ローマに於いては、お守りや印章の役目が主だったので指輪としてとても人気があったのですが、18世紀後期から19世紀初期の最初のカメオのブームがあった時に、人気が復活して有名な作家が出るほどでしたが、19世紀中期にジュエリーの大衆化が進み、二度目のカメオの大ブームの頃にはすっかり忘れられた存在になってしまったのです。

だから今ではインタリオは、忘れたら芸術であり知られざる芸術と言えるのです。
例えインタリオの素晴らしい本があったとしても、全部カメオにしか見えないのですから、インタリオの魅力や面白みを知っている人は本当に少ないのです!

僕のギャラリーに来られて実物を見た人は、インタリオがどういう物なのかを知り、目を丸くして驚かれます!そしてその魅力に取り付かれた方が多いのです!

インタリオの魅力は拡大写真でなくても粘土に押せば浮き彫りになるので、ルーペで拡大して見るとその素晴らしい彫りがはっきり解ります。
インタリオの実物を初めて見る人たちは、粘土に押してその浮き彫りを見た時に皆さんが、こんなに細密な彫りだったんだと感動されますが、実物を見ても粘土に押してみないと全く解らないからなのです!

インタリオの最大の魅力は、カメオよりずっと細密に彫ることが出来ることです!!


インタリオはカメオのように付け映えする物でないので、ジュエリーとして付けて楽しむと言うよりは、知られざる小さな芸術品を所有する満足なのかも知れませんが、それを手に取って
裏から光り当てたり、粘土に押したりして昔の彫り師の腕を楽しむのは、心を豊かにしてくれると思います。

シーリングワックスで手紙に押したり名刺に押すのも楽しいですよ♪

インタリオは解りにくいうえ知られていないので、その価格はカメオに比べて優れた作品ほどずっと安いなと僕は思います。
まあ、僕がいつも言っていることですが、アンティークの価格はその美術的希少価値に比例するよりも、人気の度合いによって決まってしまうからなのです。

アンティークジュエリーのレベルの低い本が日本で盛んに出版されていた10年ぐらい前、最悪のブラッカムーア(カメオ)が1000万円以上の値段で売られていたのが良い例ですよ。

このページを読んでインタリオに興味を持たれた方はぜひご来店のうえ、実物をご覧になってください。
僕が言っていることが本当だったと驚かれる筈ですから!
遠方にお住まいの方には、インタリオと粘土を送りますので、試しに押してルーペでご覧になってください。
絶対に感動されること請け合いです!

実物大100円玉サイズ ←実物大

ブラウザによって大きさが違います。青い○に100円玉を置いて100円玉の方が大きければ実物より小さいということです。
インタリオの彫り方
粘土に押した画像
上の画像は粘土に押した画像ですが、彫りがあまりに細密なので細部がつぶれてしまっています。粘土が柔らか過ぎるのかも知れません。

現在販売中のインタリオはトップページの価格帯別、アイテム別カタログからご覧下さい。

《時代別のインタリオの特徴》
時代ごとの説明は近日中に掲載します

古代ギリシャ・古代ローマ・古代ペルシャ及びそれ以前の時代 中世から18世紀 19世紀



実物をご覧になればインタリオの面白さがきっと解ります!

インタリオが100倍楽しくなるシーリングワックスの使い方!♪
(実際の使用レポートを交えた、こだわり文房具のご紹介と販売をしていますアサヒヤ紙文具店さんのHPです)


インタリオをお買い上げ頂いた方にはシーリングワックスを1箱(4本入り)をプレゼント致します。



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