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インタリオルース 『ガゼル』 ササン朝ペルシャ 400AD コーネリアン 2,4cm×2,5cm Sold お問い合わせ: Free: 0120 - 974 - 384 メールでお問い合わせ |
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この『ガゼル』のような動物のインタリオを見ていると、約1,600年も前のペルシャの人々にとって、ガゼルはヨーロッパで言えば鹿のような存在だったのかと思えてきます。 動物園も写真の無かった時代に、これだけリアルにガゼルを彫れたのは、間近にガゼルを見ることが多かったのでしょう。 現代人の私たちが見ても、優美な曲線の角を持つガゼルの姿は美しいですし、その走り方は優雅です。当時のササン朝ペルシャの人たちも同じように感じていたからガゼルを彫ったのだと思います。 このような動物のインタリオは、自然への敬愛の気持ちを持つ、優しい心を持った感性豊かな人が作らせたに違いないと僕は思います。 古代のインタリオは、一部の例外を除くと、18世紀後期や19世紀初期の作品のような完成度の高い彫りとは違い、稚拙なところがありますが、その素朴さが良いんです。 このガゼルのインタリオに使われているコーネリアンは、半透明で美しい斑のある魅力的な石です。18世紀後期や19世紀初期のインタリオは、上質の石ではあっても均一な質感で面白みはありません。 この様な変化に富んだ面白みのある質感の石に、 生命力溢れる力強いタッチの彫りが、幻想的な美を感じさせているのです! 自然の石の質感を活かした生き生きとした彫りが、古代の優れたインタリオの魅力なのです!♪ 古代ローマのインタリオは二世紀後半からの帝国の衰退と、一神教のキリスト教の普及により、衰退して姿を消してゆくのですが、ササン朝ペルシャのインタリオは『古代人のパワーを感じさせる生き生きとした素晴らしいインタリオが作られていたのです!! 古代ローマ帝国崩壊後、ヨーロッパは暗黒の中世と呼ばれましたが、イスラム教の国々は隆盛を誇り、高い文化を感じさせる優れた工芸品が数多く作られたのです!! 僕は30年前ににストックホルムの王立美術館で見たイスラミックアートを見て感動したことを思い出します。洗練された実に美しい陶磁器やガラス器は、今でも目に焼き付いています! ササン朝では美術・工芸が独自の発達を遂げました。 ペルシア固有の技法にギリシア・インドの要素を加えた銀器、青銅器、ガラス器、陶器、毛織物、絹織物などのササン朝美術はシルク・ロードを通じて東方に伝えられました。 ササン朝美術は南北朝・隋・唐の中国を経て、飛鳥・奈良時代の日本にまで伝来し、法隆寺の獅子狩文錦、正倉院御物の漆胡瓶、白瑠璃碗などはその代表例としてよく知られています。 このガゼルのインタリオが作られた400ADの頃の日本は古墳時代で、朝鮮からの渡来人が多く、百済から織物・彫刻・陶芸などの技術が伝わっています。 |
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古代のインタリオは、18世紀や19世紀のインタリオやカメオに比べて、比較にならないほど、美術的希少価値が高いのですが、この『ガゼル』のインタリオルースのように30万円を切る価格で販売出来るのは、古美術品の価格がその美術的希少価値に比例しないという好例だからです! 18世紀や19世紀のインタリオやカメオのような完成度の高い彫りの方が誰にでも分かりやすいということなのです。 それに古代のインタリオは出来不出来が激しく、石も彫りも魅力に乏しい稚拙なだけの物も多いですし、日本ではハイレベルの作品を手に取って見る機会が無いからです! 日本の骨董愛好家は、古い年代に作られた朝鮮の白磁を大変好みますが、これは欧米の人たちには分かりにくい美が日本人には分かるということなのです。 朝鮮の白磁は、完成度の高い中国の古陶磁とは違い、形も歪み、弱々しいイメージなのですが、その儚さもまた魅力なのを日本人は理解出来るということなのです。 ですから、僕はこの『ガゼル』のような古代のインタリオの魅力は、必ずや皆さんに分かって頂けると確信しています。 ※ ペンダントの加工代は見積もりをお出ししますが、22Kで7万円から8万円ぐらいで出来ると思います。 インタリオの詳しい説明は《知られざるインタリオ》でご覧下さい。 |
エンペラー、バレリアヌスに恥をかかせるShapur Iのカメオ。ササン朝ペルシャ AD230 提供:Wikipedia 薄い多層のアゲートを巧みに活かしたカメオ。縁をカットして石の特徴を活かしている。 ササン朝ペルシャの文化レベルが如何に高かったかが分かる素晴らしいストーンカメオです。 |
光の当たり方で幻想的な美しさを感じさせます。 |
彫りの深さが分かります。 |
裏を仕上げていないのは、裏が見えない状態でペンダントなどにセットしてあったのだと思います。 |
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『ライオンと戦う王ギルガメシュ』 インタリオ(シール) 古代ペルシャ(ササン朝) 3世紀〜6世紀 ¥298,000- 『ライオンと戦うギルガメシュ王』を彫ったササン朝ペルシャのインタリオは、古代ローマのインタリオとはひと味違う、シュメールの円筒形印象のインタリオを思わせますし、この力感溢れる彫りは古代のロマンを感じさせるものです! ※ ササン朝ペルシャの遺跡や美術品もご覧になって頂けます。 |