懐中時計 鍵巻き式 スイスエナメル 細密画

鍵巻き式エナメル懐中時計

この時代の時計は中の機械も全て手作りに近い状態なんで、パーツのひとつひとつの調整を手作業でしていたんですよ、歯車が噛み合うように微調整をしながらパーツを作っていたんです。そして無数のパーツが一体となった時に始めて動きだすのです、なんだかとても美しく優しい技術のように思えてなりません(^-^)
この小さな時計をリューズではなく鍵でネジを巻き、耳にあてるとカチカチカチ・・・と、なんとも言えない 優しい音を奏でているのが聞こえてくるのです。時間に追われるというよりは時の流れを楽しむような素敵な音なんです、それに鍵で巻く時に手に伝わってくるカリ♪カリ♪という優しい感覚が何とも気持ちが良いんです♪時計に癒されるというのはなかなか無いのではないでしょうか(笑)それに百年以上もの時を経た今でも動くのが凄いです。
リングの下のボタンを押すとパカッと開いて、鍵を差し込む穴が表れますが、そこにも点の羅列を線にした美しい仕事が施されいます。
この時代の時計は中身も魅力ですがですが、何と言っても外側のエナメルの仕事が素晴らしいんです♪良いものは本当にさり気なく良い仕事が随所にされているものですが、これも好例だと思います。中央に描かれた写実的な花々、色合いの濃淡や描写が美しいですね。エナメルの細密画はあまり上手くないと幼い印象を受けますが、これは丁寧に描かれていて良いと思います。ギロッシュエナメル(地模様を彫り、それが透けて見える半透明エナメルを施したもの)の上に細密画を描くのですから、その技術の高さと手間の掛け方には驚くばかりです。当時、エナメル細密画は高級品でしたし、技術の価値のわかる注文主がいたからこそ、職人の技術も高水準を保てたのです。難しい仕事を毎日続けることによって腕が磨かれていったからなんですね。 美しい花模様の下の、黄色がかったクリーム色のギロッシュエナメルの地金に彫られた波線の羅列も乱れがなくて素晴らしいですね♪金属に細かい同じ模様の線を乱れなく彫るのは相当に難しいと思います、そして、その乱れのない線が手に持って動かした時に繊細な色の変化を生み出すのです。
周囲を取り囲むオレンジのギロッシュエナメルや滑らかな植物模様も美しいですね、植物模様の地金の彫りも葉脈まで表現した彫りとなっているのが素晴らしい♪このオレンジ色の植物模様は縁が金色ですが、それは彫残された部分なんです!(金色のエナメルで描いたものではないのです)小さな時計の表面にこれだけ細かい仕事をしているのには本当に驚かされます。しかも時計についているリングにまでエナメルが施されています、細かい所まで手を抜かないのがアンティークの一級品の条件なんです。
そしてフェイス(文字盤)もとても良い雰囲気なんですよ、パールがかった白の文字盤の色合いの美しさもさることながら、彫られている線のなんと美しいこと!滑らかで流れるような線は不自然なところがまるでなくて、彫りの最後でスーッと消えているのが良いですね(^-^)
表面のエナメルの落ち着いた華やかさ、文字盤の線の美、優しい時計の音、楽しめる部分が沢山あって、すご〜くお徳な気がします、値上げしちゃおうかな〜(^-^)


エナメルミニチュール(細密画)、18k
スイス 1880年頃
直径2,8cm




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