これがUFOの正体！（笑）まあ冗談は抜きにしてと、これはバンデッドアゲートを使ったジュエリーの傑作です！♪
　バンデッドアゲートとは、白い帯状の層がカボションカットの石の中央の出るようにカットされたアゲートを言うのですが、白い帯の両側が半透明で実に美しいのです！！♪こんなに綺麗なバンデッドアゲートは今まで見た事がありません！
　 昔は面白い石が豊富にあったんだなあとつくづく思います。そして石の使い方が巧みなんですよ♪半艶消しのとても色の良いゴールドのフレームの輝きが半透明の部分に反射しているから、余計に美しく見えるのです♪美しい艶消しはとても難しい技術でアンティークジュエリーでも余程高級な品でないと、見かけないものなのです。
　 バンデッドアゲートは単に美しいだけでなく、面白みがあるんですよ♪この石はこのように真上から見ると、白いラインがうねうねしているのが解ります。目の前にこのブローチを置いて見ながらキイを叩いているのですが、金色がかった半透明な石に何とも不思議な魅力を感じます！！♪そして白いラインが直線ではなく、うねうねしているのが幸いして見る角度によって変化するのが面白いのです♪
　ではもっと拡大した画像を見てみましょう♪
　

　次にこのブローチのデザインと細工のお話を致しましょう♪
　 19世紀中期に人気のあったターゲットブローチ（円形）は悪趣味のやぼったい物が多いのですが、これはそんじょそこらにあるようなつまらないターゲットブローチとは違います！（笑）
　 バンデッドアゲートを囲む太さの違う二本の縒り線は、アンティークならではの完成度の高い美しい物です！♪
　こうして真上から見るとよく解るのですが、 内側の太い縒り線 は絶対に何処かで蝋付けしてつないでいる筈なのに、それがどこでつないでいるかが全く解らないのです！！♪良い物という物はさりげなく完璧な仕事をしているものなんですよ。二本の縒り線の間には粒金のように作られたパーツが蝋付けされて、その切れ目にクリスマスツリーのような装飾が8個が蝋付けされていますが、半艶消しの本体に綺麗に磨かれた金線の装飾がきらりと輝き、デザイン上の良いアクセントになっているのです♪これだけの面白いバンデッドアゲートの魅力を生かしたブローチを作った職人だけに、技術だけではない優れたセンスの持ち主でもあるなと思います。このブローチを側面から見て見ましょう♪

　このバンデッドアゲートは見る角度によって表情が変化するとても面白い石ですので、下の小さな画像をクリックして拡大画像でご覧になってください。