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自動車の時代が始まった時代の指輪と飛行機の時代が始まった頃の指輪の名勝負!! 皆さんはどちらに軍配を上げるのでしょう? |
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現在、エドワーディアンの指輪とアールデコの指輪で、それぞれの特徴がとても良く出た素晴らしい指輪があるので、丁度良いから二つの指輪を比較しながらメルマガ会員の皆様に見て頂こうと閃いた企画です。 二つの指輪の共通の特徴は、これらの時代の優れたジュエリーによく使われるカリブレカットと言う石のカット&セッティングなのです!この技術はとても高度な技術を要するので、余程ハイクラスのジュエリーでないとやれない仕事です。 でもカリブレカットは名脇役ではあっても主役ではありません!主役が素晴らしいからこそ、名脇役が必要なのです!♪ ではまず、二つの指輪の特徴と魅力のポイントを箇条書きにしてみましょう♪ ※それぞれの小さな画像をクリックすると拡大画像と説明をご覧頂けます↓ |
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エドワーディアン | アールデコ | ||||
ペアシェイプ |
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1.希代の主役のダイヤモンドは細長い美しい形のマーキーズカットですが、これはハイレベルのダイヤモンドジュエリーにのみ使われるカットです!何故なら同じカラット(重さ)でも原石をカットする時に相当な無駄が出てコストが高くつくからです!! それに細長い程美しいシェイプになるのですが、先端をカットするのが難しく、失敗する率が高いからです。失敗した石はペアシェイプ(洋梨型)にカットし直すので、ペアシェイプを使ったジュエリーはあっても、このぐらい大きなマーキーズカット・ダイヤモンドを使ったアンティークの指輪には滅多なことでお目に掛かる物では無いのです!!♪ |
1.主役のオールドヨーロピアンカット・ダイヤモンドは、とてもクリーンな透明度の高い石でカットも綺麗です。アンティークのダイヤモンドならではの美しいシンチレーションが魅力です!♪ テーブル(上部の平らな部分)の形も現代の石のように数学的に計算されたきちっとしたカットとは違い歪なのも特徴です。だから輝きも優等生的にみんな同じに輝くのではなく、個性的でダイナミックがシンチレーションになるのです!♪ 特に指に指輪を填めて動かした時にはね♪ 石の中心部に小さな穴が開いているようにも見えますが、これは石の底部(キュレット)をカットしあるからで、それが現代のブリリアンカットとの違いの一つなのです。 センターのダイヤは高さを抑えた美しいセッティング・・・ |
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2. ルビーのカリブレカットのラインがすごく複雑で、そのラインに合わせてルビーをカットして留めていますが、全部形の違うんだから凄いですね〜!!これは非常に高度な技術を 要する至難の技ですよ!僕は今までこれ程のカリブレカットは見た事がありません!!♪ それは主役が希代の名優だからこれ程の名脇役が使われたという事なのです!!♪ | 2.サファイヤのカリブレカットは小さな石を使ったシンプルなラインですが、たった1mm×1mmの小さなサファイヤに信じられない程の沢山のファセットカットが成されているのです!!だから光が当たると繊細な青い光が変化し、とてもデリケートな美しさを感じるのです!♪カリブレカットのサファイヤがフェイス側面まで続いてV字型になっているデザインが素晴らしい!♪ |
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3.
ベースの金属はプラチナとゴールドですが、プラチナは極僅かに抑えられています。カリブレカットのルビーの外側の変化に富んだ美しい曲線が金色に輝き、より強調されているのが効果的ですね。シャンク(腕)の根本のダイヤの周りに隙間を空け、そこから更にシャンクの奥に向かってダイヤが2個ているのもデザイン上とても効果的です 。 |
3.トップの画像ではシャンクが金色っぽく見えますがベースの金属は すべてプラチナです。やはり清涼感のあるプラチナには、ブルーのサファイヤが良く似合います♪ すべての縁に打たれたもの凄く繊細精緻なミルは、極小のファセットカットのカリブレカットに相応しい物で、シンプルモダンな洗練されたデザインのアールデコに、エドワーディアンの繊細な美しさを融合させたと言える秀逸なデ ザインです!♪ 正面から見るとセンターのダイヤは真円ではないのがお解り頂けるでしょうか?これもオールドヨーロピアンカット・ダイヤモンドの特徴なのです。 そして輝いているのはダイヤだけではありません・・・。 |
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4.フェイス(前面)のデザインは、優雅な曲線の変形マーキーズシェイプでセンターに実に美しい細長い形のマーキーズカットのダイヤモンドをセットし、その外側に一番外側の縁の優雅で微妙な曲線にぴったり合わせたカリブレカットのルビーをセットしているのは正にデザインと技術の勝利と言えるでしょう!!♪ エドワーディアンのミルの打ち方としては、珍しいタイプで、全体に繊細なミルを打つのではなく、マーキーズカット・ダイヤモンドの縁のプラチナに 深くシャープなミル を打っているのが印象深いです。 |
4.フェイス(前面)のデザインは、平面的な物ではなく、センターのダイヤの上下のサファイヤのカリブレカットのラインが急角度で折れた側面に連なり、シャンク(腕)の付け根で交わるシャープなデコらしいモダンなデザインです!♪そしてその外側の縁は直線ではなく、緩やかな曲線で、ここにもエドワーディアンからデコへの過渡期の指輪ならではのコラボレーションの美を感じます!♪そして、 この指輪は指に填めた時、左右両脇から見ても実に美しいデザインだと感じられるのが最大の特で魅力でもあるのです!!♪ | ||||
5.フェイスの側面の目立たない部分まで彫金を施し、完璧な仕事をしているのは作り手のプライドと美を追究する情熱を感じます!!♪このような仕事はエドワーディアン及びそれ以前の指輪ならではの仕事なのです。裏側はゴールドで実に美しく、清涼感のあるプラチナとは対照的な暖かみを感じますが、それはエドワーディアンならではのものなのです!♪ | 5.指輪を指に填めていると全く見えないない部分に完璧な仕事の透かしが施されていますが、こういう所に作り手のプライドと美を追究する情熱を感じますし、当時最高水準のアンティークジュエリーの証なのです!!♪ 裏の透かしが独特のパターンで美しい♪ |
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マーキーズカットダイヤモンド、 カリブレカット・ルビー プラチナ&ゴールド 1910年頃(エドワーディアン) サイズ8,5(変更可能) - |
オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド カリブレカット・サファイヤ プラチナ 1920年頃(アールデコ) サイズ13(変更可能) Sold |
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貴族の乗り物が馬車から自動車に代わり、上流階級にとって最後の良き時代ベル・エポックの幕が下りる頃、軽やかな素地を使った洗練されたエレガントなドレスが現れ、そんなドレスに似合う新しい素材プラチナが登場するのですが、現在の数十倍もの高価な素材だったので、プラチナは表面の薄い部分だけで側面や裏などの大部分はゴールドを使っています。アールデコになるとプラチナの価格が大分下がったので(それでも現代に比べれば可成り高価だったのでその代用素材としてホワイトゴールドが登場する)すべてプラチナで作られるようになるのです。これがエドワーディアンとアールデコの最大の違いです。 |
- All Planning, Design & Photo by Gen Katagiri -