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19世紀末から20世紀初頭までは天然真珠の人気は頂点に達し、最も高価だった時期なのです。 ダイヤモンド・ジュエリーよりも天然真珠のジュエリーが高価だっただけに、この時期の天然真珠を使ったジュエリーは、作り、デザインともに素晴らしい物が作られているのです! |
【王妃に愛された天然真珠のソートワールとネックレス】 |
この時代の王妃の付けたジュエリーを見れば、天然真珠のジュエリーがダイヤモンドに優る価値ある物だったことが解ります! 画像をクリックして素晴らしい天然真珠のジュエリーの拡大画像と説明をご覧下さい。 |
天然真珠と養殖真珠の違い養殖真珠 真珠母貝の大きな丸い核をあこや貝などに入れ、平均3年半で出来るのが養殖真珠です。真珠層は0,5mm〜1mmの極めて薄い物です。 だから養殖真珠は大きくても小さくても、天然真珠のように、大きさによって莫大な価格差がついたりすることはないのです。 日本で作られている養殖真珠はアコヤガイを使い、核の直径は6mm以上に達しますが、1956年からオーストラリアで真珠養殖が許可されると、アコヤガイよりずっと大型の白蝶貝を使った養殖真珠作りが始まり、その核の大きさは13,2mmに達する大きな物になるのです。 天然真珠あこや貝などの真珠層(貝の内側の虹色に輝く部分)を持つ貝(養殖真珠はほとんどがあこや貝ですが、天然真珠はあこや貝以外の貝からも採れる場合も結構ある)に偶然入った小さな異物を核にして(無核もある)、長年の年月を掛けて真珠層が形成される。 天然真珠の核は丸い訳ではないし、大きさもまちまちです。無核のこともありますから、真珠が大きくなればなる程ほとんどが歪になるので、真円真珠になる確率はもの凄く低いのです! だから天然の真円真珠は大きさと色によって価格の差が驚く程あるのです! 天然真珠は採るのも大変です。そのほとんが海で採れる訳ですが、素潜りで海中に潜り一回にどれだけの真珠が採れて、その中に商品価値のあるようなある程度の大きさの真円真珠がどれだけあるかを想像してみてください。 大玉の真珠が採れる確率は極めて低いのです。だから大勢の真珠取りが必要で、危険を冒して一日に何回も潜る必要があるのです。それも驚く程の低賃金で・・・。 そういう状況だっただけに、1921年に日本から、天然真珠に比べて圧倒的に安い養殖真珠が欧米に輸出されるようになると、天然真珠産業は採算が全く取れなくなり壊滅してしまったのです!! 因みにアンティークジュエリーに使われている真珠は取り替えられてなければ、すべて天然真珠です! だからこそ、現代の養殖真珠を使ったジュエリーとは真珠の扱い方に大きな違いがあるのです。 天然真珠と養殖真珠の変色の度合い 真珠を留める時にほとんどの場合、穴を開けますが、養殖真珠はその穴から核と真珠層の間に大気中のいろいろな物質が浸透して内部から変色が始まり、真珠層がたった0,5mm〜1mmと薄いのですぐに変色してしまうのです!! ルネサンス期の天然真珠のジュエリーが、良い状態で残っているのも珍しいことではないのはその為です。 それに養殖真珠は初期に於いては、貝から取り出して2年間自然乾燥して色が落ち着いてから出荷していたのですが、ある時期から、コスト削減の為に貝から取り出してすぐに薬品に付けて漂白、あるいは染めて出荷するようになったので、以前の無調色真珠と違い、より早く変色するようになってしまったのです。 養殖真珠を売っている店では、漂白や染色をしているのに調色などと言っているのは消費者を馬鹿にしています! 本来なら不当表示で問題になることですよ。 最近はもっと悪質な業者が居て、無調色真珠だから価値があると言って可成り高価な価格で販売している者もいるようですが、無調色というだけで質の悪い出来損ないのような真珠を売っているのです! 真面目に無調色の真珠を生産し扱っている業者が気の毒です。 天然真珠を使ったアンティークジュエリーほど、魅力的な価値あるジュエリーは無い!! ダイヤモンドは今でも採れます。ルビーもサファイヤも上質の石はとても少なくなっていますが、やはり今でも採れます。 因みに天然真珠が最も人気があった20世紀初頭、大珠で最高 級の天然真珠を使った長いネックレスは、人類最初の印刷物である グーテンベルグの聖書と同じ価格でオークションに於いて落札されています(現在の貨幣価値に換算すると約10億円)。 天然真珠は今どういう状況にあるのか 最も良質の天然真珠はオリエンタルと名付けられているもので、紀元前300年以来知られています。 天然真珠では大きくなればなるほど真円になる確率は圧倒的に低くなるのです。 |
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